UPDATE GoogleとVerizon Communicationsの最高経営責任者(CEO)らは米国時間8月9日、インターネットのオープン性維持に向けた、米議会に対する提案を発表した。
両社は共同で、法的枠組みを提案し、議会による検討を求めた。今回の提案における画期的な点は、米連邦通信委員会(FCC)がその規制対象の一環として提案した、無差別取り扱いを定める条項を施行可能にするという合意である。
「われわれは、既存の原則に加えて、差別的な慣行に対して新しく施行可能な禁止条項を設けるべきであるという合意に達した」と今回の提案には記されている。「これにより初めて、有線ブロードバンドプロバイダーは、合法的なインターネットコンテンツ、アプリケーション、サービスを、ユーザーまたは競合他社に害を与えるような方法で、差別したり優先度付けしたりすることはできなくなる」(GoogleとVerizonの提案書)
FCC会長Julius Genachowski氏は2009年9月、ネットワークオープン性に関するFCCの4原則を正式な規制にしようと提案した。また同氏は、FCCがさらに2つの「原則」をこれらの新しい規則に追加することを提案した。
既存の原則の概要は次のとおりである。つまり、ネットワーク事業者は、ユーザーが自由な意志で選択した合法的なインターネットコンテンツ、アプリケーション、サービスへのアクセスを防止してはならない。また、ユーザーがネットワークに障害を与えないデバイスを接続することを禁止してはならない、というものだ。
AT&TやVerizonなどのブロードバンドサービスプロバイダーは、これらの既存の4原則が義務付けられるのはかまわないと述べており、Verizonはその見解を、Googleとの共同提案の中で再度表明した。しかしこの議論における最大の問題点は、Genachowski氏が追加した原則の1つにある。つまり、インターネットアクセスプロバイダーが特定のインターネットコンテンツまたはアプリケーションを差別することを禁止する原則である。
ブロードバンドプロバイダーらは、具体的な定義や範囲が定められなければ、この無差別条項によって、事業者らは差別化されたサービスをまったく提供できなくなってしまうと主張している。
しかし、VerizonとGoogleが発表した方針声明によれば、両社は、ブロードバンドプロバイダーらが差別化されたサービスを提供する権利を保護しつつ、どのように無差別条項に対応するのが最良であるかについて合意に達している。Verizonは、公共ネットワーク上のトラフィックを差別したり優先度付けしたりしないことに合意する代わりに、ブロードバンドサービスプロバイダーが新しいサービスを開発する権利を保護するための新しい規制または法律という保護措置を求めている。
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