UPDATE カリフォルニア州レイクタホ発--原子力の利用から病気との闘いに至るまで、数多くの困難な問題を解く鍵は、ソフトウェアのモデリングを改善することだ、とBill Gates氏は述べた。
Gates氏は米国時間8月6日、当地で開催された3日間にわたるTechonomyカンファレンスの最終日に、「病気をモデル化したソフトウェアはない」と述べた。「1つもない。なぜインフルエンザは季節性なのか。われわれには分かっていない」
Gates氏は、こうしたモデリングを行うために必要なツールの開発を支援して確実にギャップを埋めることを目指す一方で、同氏が出資しているTerraPowerの取り組みなど、原子力という選択肢を、モデリングを使ってさらに追求していきたいと述べた。「理屈の上では本当に素晴らしいことでも、実際にここからそこへ向かおうとすると困難にぶつかる」とGates氏は言う。
Gates氏は、モデリングソフトウェアパッケージを無償で提供して他の人たちも利用できるようにする計画だと述べた。
同氏は、モデルによって物事を厳密に捉えることはできないと認めつつも、「(こうしたモデルを持たずに)目標に到達しようとするより、こういうやり方で取り組むほうが100倍も賢明だ」と述べた。
Gates氏によると、モデリングを行わない場合のリスクは途方もなく大きいかもしれないという。例えばマラリアの場合、特定の地域で病気を根絶しようとするとき、その取り組みがいっそう耐性の強い病原体や頑強な蚊を生み出すだけに終わらないことを確認したいと思うはずだ。
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