Googleが中国におけるインターネット上のプレゼンスについて打ち出した解決策は、少なくとも当面のところ、安定点に達したようだ。
中国政府の関係者は現地時間7月20日、同国におけるプレゼンスと検閲要件のバランスを取る方法に関するGoogleの解決策に、中国は満足していると述べた。
Agence France-Presse(AFP)の報道によると、中国工業情報化部のZhang Feng氏は報道陣に対し、「Googleは、(中略)中国の法と規制を尊重することに同意した」と述べたという。「つまり同社は今後、中国の国家安全保障を危機にさらす、中国の国益を損ねる、民族的憎悪を煽る、迷信的な情報を広める、社会の安定を脅かす、ポルノや暴力や中傷(を伝える)といった情報は一切提供しないということだ」(Feng氏)
この段階にたどり着くまでには、検閲問題をどうするかについてGoogle社内で何年もの紆余曲折があったことを別にしても、数カ月にわたる道のりを要した。Googleは、2010年1月に検索結果の検閲を中止する決定を発表し、その後3月には中国語による検索を、法律が比較的寛容な香港に移した。
Googleは米国時間7月9日、同社がインターネットコンテンツを提供するためのライセンスを中国が更新したと発表し、中国政府もその直後に更新を認めた。
当然ながら、こうした解決策は満足できるものではなかったことから、Googleは方針を変えた。同社は、「Google.cn」ページへの訪問者をGoogleの香港サイトに自動的にリダイレクトする代わりに、目立つボタンを追加して、ユーザーがクリックした場合だけ香港サイトに行くようにした。中国政府は、この変更を「修正」と呼んだ。
Associated Press(AP)によると、Zhang氏は「年に1度、修正と改革を施すことは、基本的に規制に沿った対応だ」と述べたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」