Appleは、「iPhone 4」で発生している受信問題を修正する無償のソフトウェアアップデートを「数週間以内に」発行する予定である。
Appleは米国時間7月2日早朝にリリースされた声明で、同社スマートフォンの受信強度を算出するために使用してきた計算式が「驚愕」すべきことに、誤っていたことが判明したと述べた。Appleは、破損していない「iPhone」を購入30日以内に返品した顧客に対し、全額を返金するとも述べている。
Appleの2日の声明文は以下のとおりである。
iPhone 4ユーザーの皆様
iPhone 4は、Appleの歴史の中で最も成功を収めた製品である。世界中のレビューにおいてこれまでに提供された最高のスマートフォンという評価を受け、ユーザーからも絶賛の声をいただいている。そのため、受信問題の報告を受けたときにわれわれは驚き、直ちに調査を開始した。以下は、われわれの調査結果である。
まず、ほとんどすべての携帯電話において、ある特定の持ち方で握ると受信強度表示バーが1本以上減少する。この現象は、iPhone 4や「iPhone 3GS」の他に、多くの「Droid」や、NokiaおよびRIM製の携帯電話でも生じる。しかし一部のユーザーからは、iPhone 4では、金属バンドの左下隅にある黒い線を覆って強く握ると、4、5本表示されていたバーがすべて消えることがあるという報告があった。これは通常よりも大きな減少であり、その結果、iPhone 4はアンテナ設計に欠陥があるとして非難を受けることとなった。
同時に、iPhone 4の受信感度はiPhone 3GSよりも良好だという記事もあり、多数のユーザーから電子メールもいただいている。これらのユーザーは満足している。その評価は、われわれが得た感触やテスト結果に合致している。なぜこのような2つの評価が生じているのだろうか?
われわれは、バー表示数が大きく減少する原因を突き止めた。それは非常に単純なものであり、驚くべきものだった。
驚愕すべきことに、調査の結果、受信強度バーの表示本数を算出するために使用している計算式が完全に誤っていたことがわかった。われわれの計算式では、多くの場合において、ある受信強度に対してバーを誤って2本多く表示してしまっていたのである。例えば、2本だけ表示すべき場合に時折、4本表示してしまっていたのだ。iPhoneをある特定の持ち方で握るとバーが数本消えるという現象が生じているユーザーはおそらく、信号強度が非常に弱いエリアにいるのだが、バーが誤って4、5本表示されているため、それに気付かなかったのである。バー表示数が大きく減少したのは、そもそも最初の表示数が誤っていたからである。
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