日本Androidの会は6月26日、Androidユーザーや開発者を対象としたイベント「Android Bazaar and Conference 2010 Spring」(ABC 2010 Spring)を開催した。日本Androidの会はAndroidの普及促進を目指すユーザーコミュニティであり、技術系やビジネス系、デザイナー系の人々の間でAndroidの注目度を高めるために様々な活動を実施している。Android Bazaar and Conferenceもその活動の一環であり、年2回、春と秋に開催されている。
ABC 2010 Springでは、Googleでデベロッパーアドボケイトを務めるChris Pruett氏が招かれ、招待講演「Android Updates and Q&A」が行われた。Pruett氏は前半でAndroidに関する最新の動向を紹介し、後半で会場からの質問に答える形式の講演を行ったが、本稿では特に前半部分を中心にしてその様子をレポートしたい。
Pruett氏は最初に「昨年のこのイベントのときには、まだ世界でAndroid端末が1つしか発売されていなかった」と振り返り、現在の状況は当時とはまったく異なるということを以下のようなデータを示しながら説明した。
もちろんこれはGoogleによる承認を受けたもののみを対象としたデータであり、未承認の端末やアプリを含めるとさらに多くのAndroid製品が出回っているということになる。たった1年で状況は一変しており、驚異的な成長と言える。また、同氏はユーザーが利用しているバージョンについても興味深いデータを紹介している。図1.1はAndroidマーケットにチェックインしている端末のバージョンの割合とのことだが、すでに約半数がAndroid 2.1を利用している。これは、一度発売された端末でもバージョンアップによって最新版のOSが利用されていることを示しているという。
なお、質疑応答では「日本で発売が予定されている端末は依然としてAndroid 1.6だが、この状況をどう思うか」という質問が投げかけられた。これに対してPruett氏は、「ほとんどの基本的な機能は1.5および1.6に含まれており、互換性も高いので特別に悪い状況とは思わない。端末メーカー側でもアップデートをサポートしていく予定となっているので、テストのための多少の時間は必要だとしても、悲観的になる必要はない」と答えている。
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