上記のように、純広告とAdSenseなどの広告ネットワークを組み合わせるビジネスモデルは大きなメリットをもたらすが、同時に管理や配信の手間がかかることになる。DFPスタンダードとは、こういった複数の広告の管理や配信を容易にし、また最大限に生かすソリューションである。大きな特徴として以下の4点が挙げられる。
1.純広告やAdSenseなどさまざまな広告配信を一元管理
2.最も収益の高い広告を自動で見極めて配信。空き枠の補填も自動配信
3.わかりやすいユーザーインターフェース
4.費用対効果の高い配信とホスティング
いままで別々に管理、配信しなければならなかった純広告やAdSenseなどの広告ネットワークをまとめて取り扱うことができる。
ウェブサイト上のどの広告枠についても、AdSense、サードパーティの広告ネットワーク、およびその他の非保証型広告主の間で、リアルタイムに競合させることができる。これにより、最も料金の高い広告が自動的に選択されるので、最大の収益を得られる仕組みになっている。「ほかの広告ネットワークの収益予測を入力しておけば、すべてのネットワークにおいて、収益が高い広告が自動的に配信される機能が便利。今までは表計算ソフトで管理し、定期的に配信数を設定する必要があったが、その手間を省けるようになった」(峯氏)。
また、広告枠が空いている場合に、自動でAdSenseを表示する機能も利用ある。峯氏が「すべての配信枠をマネタイズできる」と語るとおり、広告枠が空いてしまった場合の損失を減らすことができる。
ユーザーインターフェースもAdSenseやGoogle Analyticsと似たものになっており、わかりやすさを重視して設計されている。「同じ機能を持つソフトでも、インターフェースが良くない場合、操作やトレーニングへの時間がかかってしまうが、日本人にもなじみやすい画面に仕上がっている」(英氏)。煩雑な管理を一元化しただけではなく、操作による手間も軽減できることも、大きなメリットの1つである。
DFPスタンダードは、手間や工数だけでなく、コスト面でもサイト運営者をサポートしている。この点について、オープンソースソフトウェア(OSS)から有料、無料のASPサービスまでさまざまなアドサーバを試したという峯氏は、「アクセスが増える一方で純広告自体の出稿が減少しているため、有料のアドサーバでは、使用料が高額になるケースが多く断念した。しかし無料のASPは規約改定や突然の仕様変更、サービスの休止といったリスクが懸念点として残る。またOSSは無料だが、自社のサーバリソースを使用するため、メンテナンスコストを考えると必ずしも得にはならない」と説明。
こうした経緯から「無料かつ安定したインフラで運営されているDFPスタンダードが最適なソリューションだと考えた」(峯氏)という。
Googleのインフラを採用したホスティングもコストを抑えて利用できるのが、DFPスタンダードの大きな強みである。手間や工数、費用対効果を抑える一方、信頼性や安定性を高める、という仕組みはサイト運営者には見逃せない特徴ではないだろうか。
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