筆者は状況を深読みしすぎているのかもしれない。しかし、Twitterは新たな正念場を迎えているのだと思う。Twitterが判断を迫られているのは、サンフランシスコの奇抜なソーシャルメディア企画になるのか、それとも世界的なコミュニケーションツールを目指すのかということではない。Twitterの経営陣は、同サービスがいくつものコミュニケーションツールの1つなのか、それとも唯一のコミュニケーションツールなのかを決断しなければならない段階にいるようだ。このジレンマは、ついに黒字に転じようという同社の計画の障害になりかねない。Twitterが目指しているのは、カフェイン摂取を問題視している人のタイムラインにStarbucksの「Promoted Tweets」を表示することで利益を上げる企業なのだろうか。それとも、本当にあらゆる人に使われていて、電子メールと同じくらい持続的でユビキタスなテクノロジだろうか。
もし後者を選ぶのなら、ウェブの草分け的存在のDave Winer氏が2カ月前に行った発言を受けて、GigaOMのMathew Ingram氏が6月15日に述べたように、Twitterはそのテクノロジを世界全体に分配し、独自の消費者向けサービスや企業向けサービスを稼働させるためにそのテクノロジにアクセスする企業に、アクセスや安定性の責任を負担させる可能性があることになる。Ingram氏は、「(Twitterの)重要性が、現在達している(あるいは達しつつある)ようなレベルだとすれば、それは、インターネット初期のイーサネットやTCP/IPのように、そして電子メールにおけるIMAPやPOPのように、より大規模なインフラストラクチャの一部と見なされるべきではないだろうか」と述べる。
Winer氏が書いたように、ウェブの歴史において、本当の意味でこれを両立した企業はない。Winer氏が取り上げた最近の例は、NetscapeによるMozillaのオープンソース化である。「(Twitterの)創設者らが、かつての(Netscape創設者の)Marc Andreessen氏と同じくらいに、大胆な考え方をする人々だとは思わない」(Winer氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス