続いて登壇したマイクロソフトの樋口氏は、日本におけるシステム開発の特殊性を批判した。
日本ではユーザーの力が強く、ユーザーの使い方に合わせてスクラッチでシステム開発を行ってきた。「開発したシステムが日本国内、企業内に特化してしまうため、ガラパゴス化と言われ、コストも大変かさんでしまった。これからはソフトウェアに合わせてビジネスを変える欧米的なやり方に切り替えないと、外に売れない。(従来のやり方では)開発コストが膨らんでしまい、競争力もつかない」(樋口氏)
「ITインフラもグローバルに対応しなければならない。ワークスタイル、モバイル、インターネットがユニファイドされてきたが、そこに仮想化が入ると、より便利になる」(樋口氏)
樋口氏はこのように述べ、仮想化は日本のITが競争力を取り戻すきっかけになるのではないかとする。そして、マイクロソフトは今後、クラウドコンピューティングを強力に推し進めるようだ。
樋口氏は、「グローバルな競争力強化でもう一つ大事なのがクラウドだ。マイクロソフトは全社をあげてクラウドに取り組むよう、舵を切った。現在、全社員の70%がクラウドに関わっている」と述べ、クラウドコンピューティングを超仮想化として取り組むことをアピールした。
King氏は、「シトリックスとマイクロソフトは20年に渡って協業関係にあり、特に99年のMetaFrameのリリースをはじめ、数回にわたってマイクロソフトのISV of the Yearを受賞している。両社は深い信頼関係にあり、強力なパートナーシップを構築している。2010年は、シトリックスにとってもマイクロソフトにとっても、ブレークスルーの年になるだろう」と、両社の協業がこれからも発展することを強調した。
再び登壇した木村氏は、「ITの役割が変化している。これからは、いつでもどこでもデスクトップにアクセスでき、仕事できることが求められる。デスクトップ仮想化によってITの課題を解決し、守りと攻めを同時に進めつつ、どこにいても最適な仕事環境を提供することが求められている。work.shiftで新しい働き方を実現しよう」と述べて、基調講演を締めくくった。
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