調査会社comScoreは米国時間6月11日、米国における2010年5月の検索市場シェアを発表した。「Bing」「Yahoo」のシェアは4月より増え、「Google」は微減した。だが、comScore自身が自社データに首をかしげている。
Business Insiderの記事によると、米YahooとMicrosoftはそれぞれ、YahooとMSNポータルページに「コンテンツと見せかけた検索クエリ」のリンクを含ませているという。両社はまた、「検索クエリをイメージスライドショーのようにしている」とも同記事は説明する。
5月のBingとYahooの成長のうち、これらの手法による功績はどのぐらいになるのだろうか?comScoreは明確に述べていないが、検索市場の変化を考慮して、今四半期終了後にデータ収集プロセスを変更することを明らかにしている。
4月のcomScoreのデータでは、Googleのシェアは64.4%、Yahooは17.7%、Bingは11.8%だった。5月は、Googleが63.7%、Yahooが18.3%、Bingが12.1%となっている。
comScore側は、この件について、MicrosoftとYahooを公然と非難しないよう細心の注意を払っている。同社は今後調査結果を計算する方法を変更する理由については、詳しく説明している。
comScoreは米国時間6月10日付のブログ記事で、以下のように説明している。
業界はこれまで、「検索」イベントとは、ユーザーに対して一連の結果を提示するクエリ投稿に続きユーザーに対して一連の結果が提示されるものだと認識してきた。comScoreは検索を、ユーザーに検索結果が表示され、その結果ページから直接検索を変更したり絞り込むことができるもの、と定義している。これは、検索エンジンの主要な検索の入り口となっている伝統的なテキストボックスクエリをカバーするものだ。
文脈を重視した検索エクスペリエンスのいくつかは、われわれの基準を満たすことから、qSearch市場シェア報告の集計対象にしている。だがわれわれは同時に、これらが伝統的なウェブ検索クエリと比較すると本質的に異なるエクスペリエンスであることも認識している。文脈重視型の検索は、伝統的な検索とは売り上げの比率が異なることから、これらが検索シェアにどれぐらい貢献しているのかの透過性を市場に提供することは重要だと考える。この理由から、われわれは文脈重視型の検索量をわれわれの顧客向けの月間検索エンジン調査ノートで引き続き提供することにする。
Microsoftは6月4日、「Bing Cashback」プログラム(一部の批判家が、MicrosoftはBingの利用に対してユーザーに「賄賂を贈る」ことで、検索シェアを増加させようとしている、と批判していたものだ)を終了することを明らかにしている。
comScoreは、数週間後に検索市場シェアの計算方法をどのように変更するのかについて詳細情報を公開すると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス