Microsoftは米国時間5月25日、同社のEntertainment & Devices部門を再編成した。同部門のプレジデントであるRobbie Bach氏と最高技術責任者(CTO)であるJ. Allard氏が、同社を退職する。
Microsoftの広報担当者によると、1988年に同社に加わったBach氏は2010年秋に同社を離れ、Allard氏は最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏の「複数の特定プロジェクト」に関する顧問になる予定だという。
Bach氏は声明で、「Microsoftでは、人生の20年以上を、素晴らしい人々とともに、『Office』、『Xbox』および『Xbox Live』、『Halo』フランチャイズ、『Windows Phone』『Zune』といった素晴らしい仕事に従事することができ、非常に幸運だった」と述べた。「わたしは現在、自分の時間を、家族や、現在携わっているBoys & Girls Clubs of Americaなどの非営利事業に注ぎたいと思っている。Steve、Don、Andy、そして、最高級のエンターテインメントおよびモビリティエクスペリエンスを、世界中の人々の生活に提供するというわれわれのミッションを先見する彼らの能力をこの上なく信頼している」(Bach氏)
Ballmer氏は声明で、Bach氏の貢献を称えた。
「この22年間、Robbie(Bach氏)は創造性、革新性、駆動性を象徴する存在だった」とBallmer氏は述べた。「その精神に基づき、部門を率いて、インタラクティブなエンターテインメントおよびモビリティにおけるMicrosoftの成功の実現に、情熱を注ぎ、専心してくれた。Robbieは、ビジネスにおいても、個人的な親友としても、素晴らしい人物であり、わたしは彼の離職を寂しく感じる」(Ballmer氏)
今回の再編の背景には、MicrosoftのXbox部門による「Project Natal」のリリースが近づいていることに加え、同社がモバイル事業で苦戦していることがある。同社は、2010年クリスマスシーズンの「Windows Phone 7」のリリースに望みをかけているが、市場シェアはAppleの「iPhone」や「Android」搭載端末に奪われ続けている。
今回の再編に伴い、モバイル部門を率いるAndy Lees氏はBallmer氏の直属となり、ゲームメーカーElectronic Artsの元社長であるDon Mattrick氏は、Xbox事業を率いるとともに、こちらもBallmer氏の直属となる。Microsoftは、同社の決算報告の方法を変更するか否かについてはまだ決めていない。
Microsoftはほぼ毎年春に社内再編を実施しており、今回の再編はその一環である。他の動きとしては、「Windows Live」エンジニアリングを率いていたDavid Treadwell氏が、Xbox部門へと異動し、Mattrick氏の直属となった。
一方、Antoine LeBlond氏は、Officeエンジニアリングを率いる上級職を離れ、ウェブサービスの開発を担当する「Windows」部門へと異動した。これに伴い、Kurt DelBene氏が、すべてのOfficeエンジニアリングを率いることになる予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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