オンライン動画プロデューサーたちは(そして、より重要なことだがオンライン動画の視聴者たちも)、ビジネス取引について真剣に考え始めている。数年前にはそういった需要はなかった。しかし今は大半のプラットフォームが、コンテンツをすべて広告モデルで支えることができるわけではなく、そうすべきでもないことを理解している。新進クリエーター層はこのことを理解し、その独自のニーズに応えるスケーラブルなレンタルモデルを求めている。言い換えれば、オンライン視聴者たちの予測できないダイナミックな動きによる市場の変化に、柔軟にリアルタイムで反応できるプラットフォームだ。
こういったコンテンツクリエーターや配信業者は、適切なツールを活用して、コンテンツのコストと提供範囲を決定する。最初の週に5.99ドル課金し、1カ月後には2.99ドル課金し、その後広告収入モデルに移行して需要を維持し視聴者を広げようとするだろう。このモデルはまだごく初期の段階にある(結局のところ、Netflixの売り上げの大部分は未だに昔ながらの郵送によって生み出されている)。しかし時代も、消費者の習慣も変わりつつある。
オンライン動画革命ということになると、われわれはまだ始めの1歩どころか1cmも進んだとはいえない。わずか5年しかたっていないし、さらなるイノベーションが起こり、ユーザーが増え、有能で野心的なコンテンツクリエーターが増えるには、まだまだ何年もかかるだろう。
誰もがオンライン動画を利用し作成できる時代にはなったが、そのあり方は変わった。今日、視聴者を惹き付け続けなければならないということを理解しているのは若く明敏なクリエーターだ。そのようなクリエーターが参加している競争は、わずか1回のクリックで勝敗が変わってしまう。利用できるすべてのツールを使いこなし、一方でビジネスを360度すべての角度から把握して管理しなければ、もっと賢くて俊敏な人にリードされてしまうだろう。
資金は既に流入し始めている。ここで本当に問われるのは、この動きから利益を得る立場にいるのは誰か、ということだ。
著者紹介
Kevin Yen
YouTubeの戦略的パートナーシップ担当ディレクター。YouTubeのニューメディアビジネスを統括し、業界有数の次世代コンテンツスタジオやウェブ業界有数の著名人との間でビジネスを開発し成功させるという責務を担っている。ビジネス企画、エンターテインメントブランディング、ソーシャルメディアの専門知識を活かし、新しいコンテンツ制作モデル、利益創出手法、マーケティング戦略の策定に取り組んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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