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「日本の金融機関も無縁でいられない」--日本オラクル、全社を見通したリスク管理を実現する新製品

ZDNet Japan Staff2010年04月28日 17時40分
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 日本オラクルは4月27日、金融機関向け統合経営管理アプリケーションの新製品である「Oracle Financial Services Analytical Applications(OFSAA)」の提供を開始した。

三露正樹氏 日本オラクル常務執行役員、エンタープライズ営業統括本部長の三露正樹氏

 提供開始に合わせて行われた説明会で、日本オラクル常務執行役員エンタープライズ営業統括本部長の三露正樹氏は、グローバルで展開する銀行の上位におけるOracle Applications導入率の高さに触れるとともに、オラクルの金融事業部門における投資領域として、「コスト削減」「M&A」「顧客の獲得と囲い込み」「リスク管理」の4分野があると説明した。今回発表されたOFSAAは、リスク管理分野を構成する製品となる。

 OFSAAは、リスク管理分野のソリューションとはいうものの、守備範囲は狭義のリスク管理から収益管理、顧客分析、ガバナンスおよびコンプライアンスと極めて多岐にわたる。そのコンセプトとして、日本オラクル、アプリケーション事業統括本部Financials/EPM本部プリンシパルセールスコンサルタントの古瀬泰介氏は、「従来の縦割り型のリスク管理から、企業全体を見渡した管理へのトレンドのシフトがある」と説明する。

古瀬泰介氏 日本オラクル、アプリケーション事業統括本部Financials/EPM本部プリンシパルセールスコンサルタントの古瀬泰介氏

 「金融危機により、金融機関をとりまく環境と、その課題が露呈した。経営環境のグローバル化への対応の必要性、流動性リスク管理の規制強化、会計基準のグローバル化といった流れの中で、日本の金融機関もこうした規制と無縁ではいられない」(古瀬氏)

 こうしたトレンドの中で変化する規制へ迅速に対応し、全社を見通したリスク管理を行うためには、全体最適化されたシステムが必要だが、実現にあたっては、個別最適で構築された別個のリスク管理システムの統合や、これまであまり考慮されてこなかった、財務会計、管理会計システムとの連携といった課題が残る。

 OFSAAでは、収益管理、顧客分析、ガバナンス&コンプライアンス、リスク管理にまつわる経営情報のデータモデルを統一し、エンジンやルール、分析やアラートの機能も統合されたアーキテクチャ上の各層で共通に管理する。これにより、データの整合性を保ちつつ全体を見通すことが可能なシステムの構築が可能になるとしている。

 この統一アーキテクチャ上に、各機能要件に対応したモジュールを導入して運用を行っていく。例えば、「Oracle Asset Liability Management(Oracle ALM)」では、資金繰りの現状分析と将来的な金利変動などによる資金繰りへの影響をシミュレーションし、金融機関の流動性リスクを評価するモジュールとなる。また「Oracle Reveleus ICAAP Analytics」と呼ばれるモジュールでは、バーゼルIIの「第2の柱」(金融機関の自己管理と監督上の検証)が定めている自己資本充足評価プロセスである(ICAAP)に沿ったリスクの特定、評価とストレステストの実施を支援する。このモジュールによって、金融機関は保有する信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクなどに備えた資本の充足度を評価し、資本戦略の立案に役立てることができるという。

 OFSAAでは、「Oracle E-Business Suite」や「Hyperion」との連携により、財務管理とリスク管理、収益管理の連携を見据えた環境が構築できるとする。また、導入にあたっては、既存のリスク管理システムを生かしつつ、収益原価管理、ICAAP、ビジネスインテリジェンス(BI)機能をOFSAAを使って拡張するといった形で、個別最適から全体最適への移行を進めていける点が特徴という。

OFSAA 「Oracle Financial Services Analytical Applications」では、リスク、収益、顧客、コンプライアンスにまつわる経営情報を整合性を保ちつつ一元管理できるという。(画像クリックで拡大表示)

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