紛失した「iPhone」の試作品を見つけたとして有名になった匿名の人物は、技術系ブログのライバル同士であるGizmodoとEngadgetの両方に、ある提案を持って接触した。そして、そのデバイスを持ち帰ったのはGizmodoだった。
Gizmodoとその親会社Gawker Mediaは、発売はおろかまだ発表すらされていない「iPhone 4G」の試作品と思われるものを、どうやって入手したのだろうか。Gawkerの最高経営責任者(CEO)Nick Denton氏は米国時間4月20日、米CNETとのインタビューの中で、この疑問をはじめ、盛んに取りざたされている問題について答えた。
Gizmodoは19日、時代を画したAppleのiPhoneの次世代機だとDenton氏と同サイトのエディターたちが語るものの写真と解析を公開した。Appleが、Gizmodoの元にあるデバイスはAppleの所有物であると主張し、返却を要求したことが、このデバイスが本物であるというGizmodoの主張を支持することになった。この記事がきっかけとなって、世界中で興味や憶測が広まった。
Gawkerはこの記事によって500万ページビューを獲得したが、加えて、相応の批判も受けている。
識者やジャーナリズムの専門家は、Gawkerの取った方法の正当性に疑問を投げかけている。この携帯電話はサンフランシスコのベイエリアのバーでAppleの従業員が紛失したと報じられており、Denton氏は、そのデバイスを持っていた人物に5000ドルを支払うことに同意したことを認めている。ある記事は、Gawkerは「盗品」を購入したことでカリフォルニア州法に違反した可能性があるとすら指摘している。
Denton氏は、お金を渡した人物がこの携帯電話の所有者ではないと知りつつお金を支払ったことを認めている。「それはメディア倫理学者が注目していることだ。ほとんどの読者は、新しいiPhoneに興奮しているか、不運なGray Powell氏(Gizmodoがこのデバイスを紛失したとするAppleの従業員)に代わって怒っているかのどちらかだ」。Denton氏は米CNETに対し、このように語った。
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