Microsoftは米国時間4月15日、中国の外注先工場に査察チームを派遣したことを明らかにした。同施設は、手取り額わずか50セントに相当する時給で、未成年の従業員に劣悪な環境の中での長時間労働を強いている疑いがかけられている。
「さまざまなハードウェアやデバイスを販売する会社として、われわれは企業の責任をきわめて重要なものと受け止め、当社が利用する製造施設やサプライチェーン事業があらゆる労働安全上の要件を順守し、労働者を公正に扱っていることを確認しなければならないと考えている」と、Microsoftのエンターテインメントおよびデバイス部門で製造およびオペレーション担当コーポレートバイスプレジデントを務めるBrian Tobey氏は、ブログ投稿に書いている。「そのためわれわれは、KYEが中国広東省東莞市で運営する工場の環境が労働者に悪影響を及ぼすものであるという全米労働委員会(NLC)の報告書を読み、大きな懸念を抱いた」
これに先立ち、Microsoftは4月13日付けのNLCの報告書を受けて調査を開始したことを明らかにしていた。
「われわれはこの報告書に対応して、完全かつ徹底的な調査を実施するための独立した査察チームを送った。問題の工場が当社の基準を満たしていないことが明らかになった場合は、適切な措置を講じるつもりだ」と、Tobey氏は述べている。
Tobey氏によれば、外部の監査人が毎年KYEの工場を査察しているほか、Microsoftも四半期ごとに現地で評価を行い、労働安全上の問題についてKYEから毎週報告を受けているという。
「過去2年間、当社は労働者の年齢に関する書類や証明書の提出を求めており、年少者の労働が明らかになったことはない。超過勤務は大幅に減少しており、労働賃金は東莞地域におけるElectronic Industry Citizenship Coalition(EICC)基準に沿っている」(Tobey氏)
しかしながら、MicrosoftはNLCの報告書を踏まえ、再度状況を確認するつもりだとTobey氏は述べた。
「以前は問題が見つからなかったとはいえ、われわれは今回提示された一連の指摘をきわめて重要なものと受け止めている。NLCの報告書で指摘された問題を調査するという明確な目的を持って、当社は現地施設の包括的な査察を4月の第4週に改めて実施する予定だ。さらに、査察結果が出るまでの間も現場での監視を続ける。当社はKYE労働者の公正な扱いが確保されるよう、あらゆる適切な措置を講じていく」(Tobey氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス