「iPad」vs「Kindle」--アマゾンがアップルに学ぶべき5つのこと - (page 2)

文:David Gewirtz(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年04月15日 07時30分

ソフトウェアの外観

 われわれは先日、「App Store」の厳格でまったく予測のつかない方針についてAppleを非難した。しかし、iPhoneとiPadには重大な機能上の制約がいくつかあるものの、ソフトウェアは確かに美しく、期待どおりに動作する。

 一方、Kindleのソフトウェアは、まるでハードウェアデザイナーがデザインしたもののように見える。1994年に、考え付く限り最も不格好で角がとれたケーブルテレビ用セットトップボックスをデザインするという仕事に就いていたハードウェアデザイナーを、そのまま連れてきてデザインさせたかのようだ。

 筆者がこう言うのは、Appleの熱烈なファンだからではない。筆者は決してAppleファンではない。しかしKindleのユーザーインターフェース(UI)を「Palm OS」やiPhone、かつての「Newton」、あるいは「Windows 7」「Windows Mobile」、さらには「Windows 3」と並べてみても、いずれのUIもKindleのUIに勝るだろう。

 Amazonが50ドル以上でKindleハードウェアを売る(50ドルならどんなものでも我慢するという人はいる)ことを考えているなら、UIに大幅な改善を施す必要がある。おそらく最善の方法は、別の企業から魅力的なUIのライセンスを取得することだろう。それも、UIなどマーケティングのためのやっつけ仕事であり、できるだけ早く終わらせるに限る、と考えているような偏屈なハードウェアエンジニアだけでなく、本物のデザイナーを雇っている企業からだ。

バックライト

 Amazonはこれまで、味気ない「電子ペーパー」のグレースケールのインターフェースにこだわってきた。同社はその方が目に優しいと主張している。iPadが発表されてからは、Amazonはビーチの直射日光の下ではKindleの方がはるかに使いやすいともアピールしている。

 iPadを見た後では、多くのKindleユーザーはKindleを海に投げ捨ててしまいたくなるだろう。

 まずビーチの件から片付けて、それから日光の話に移ろうと思う。電子機器をビーチに持って行くというのは良い考えとはいえない。電子機器は高価なものだし、砂でディスプレイに傷が付くおそれがある。デバイスがそのような環境に耐えられるかについてさほど気にしない(あるいは50ドルしか払っていないから気にならない)というのでない限り、あえてその危険を冒そうとは思わないはずだ。

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