Googleは、同社が新聞社のビジネスを食い物にしているとする非難を一笑に付しているが、同社の最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は米国時間4月11日、新聞編集者たちを前に行った講演で、新聞社はオンラインで利益を上げることができるとする考えを語った。
Associated Press(AP)の報道によると、米ニュース編集者協会(ASNE)の年次大会で基調講演を行ったSchmidt氏は、新聞を民主主義の「根幹を成す」ものだとして賞賛し、新聞社は広告料と購読料金に基づいた新しいビジネスモデルを確立すると予測したという。
「ビジネスモデルには問題を抱えているが、ニュースに問題を抱えているわけではない」とSchmidt氏は語り、「この点では誰もが同じだ」と続けた。
Schmidt氏はまた、新聞社に対して、ソーシャルネットワークとコンテンツのカスタマイズ化を取り入れて、読者を巻き込むよう提案したとAssociated Pressは報じている。
「テクノロジを利用すれば、読者と直接対話できるようになる」とSchmidt氏は述べたとのことだ。
オンラインでニュースを読む読者が増えるにつれて、活字版の新聞は購読者数と広告収入の減少に直面し、結果として業界が劇的に収縮している。新聞各社やAPは、この苦境の原因はGoogleなどのニュース集約サイトにあるとし、記事をニュース集約サイトから引き上げ、オンラインの読者に課金するしかないと主張している。
The New York Times(NYT)は2010年1月、従量課金プランを2011年より開始すると発表した。読者は、一定数の記事には無料でアクセスできるが、その数を超えると購読料の支払いを求められるようになる。また、ニューヨークにある別の新聞Newsdayも2009年2月、自社コンテンツにアクセスするオンライン読者への課金を開始する計画を発表した。
さらに革新的な取り組みとして、The Wall Street Journal(WSJ)は2009年5月、購読契約を結んでいない読者から、個々の記事へのアクセスごとに少額の料金を徴収する計画を明らかにした。報道によれば、このシステムは、WSJ.comへのアクセスが不定期なため1年に100ドルを超える年間購読料を支払う気にはなれない読者に対して、少額の支払いを求めるものだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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