3Dウェブへ向けたグーグルの取り組み--WebGLによる「O3D」再構築の可能性 - (page 4)

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年04月13日 07時30分

さらに強力なウェブ

 しかし、予測できる程度の将来において期待できるのは、PCやネットブック、そして最近は携帯電話にさえ備わっているローカルな処理能力をウェブアプリケーションが活用できるようにすることによって、ウェブをより強力にしたいという、Googleの強い願望だ。Googleの全般的なテーマは、オンラインで長い時間を過ごす人々は同社の検索サービスを多く使い、したがって同社の検索広告を多く利用するだろうということだ。

 また、ウェブに3Dテクノロジを組み込むことによって、「Google Maps」をより没入型にできるかもしれない。それは、連続した写真ではなく、むしろフライトシミュレータや一人称シューティングゲームに似た、視点が滑らかに変化するものになるだろう。そこでは、仮想的な視点が、地形に沿って上り下りしたり、現実世界の画像が張り込まれた建物の3Dモデルの間を移動したりするかもしれない。Googleは、同社の「Google Earth」のエクスペリエンスをGoogle Mapsに持ち込もうとしており、O3Dなどのプラグインはその課題を達成する1つの方法だと述べている。

 しかしGoogleには、Google Appsというもう1つの大きな事業がある。最高経営責任者(CEO)のEric Schmidt氏は、これは同社の次の10億ドルビジネスだとしている。Googleは、「Microsoft Office」の機能のすべてを再現したいとは思わないと断言しているが、同社のオンライン版のスプレッドシートやワードプロセッサ、プレゼンテーション、電子メール、カレンダーのソフトウェアで、今よりも多くのことができるようにしたいと考えていることは間違いない。GoogleがオンラインフォトエディタのPicnikを買収したことも、そのアプリケーションの範囲の拡大に興味を持っていることを示している。

 派手な3Dインターフェースは、オンラインワードプロセッサにとっては優先度が低いかもしれない。しかしそれは、現在のコンピュータや将来のクラウドにおいて、あらゆる種類のアプリケーション向けに洗練されたユーザーインターフェースを作り上げるために必要なことの、1つの要素だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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