Google、General Electric(GE)、Intelなど、消費者向けテクノロジを手がける複数の企業などが米国時間4月5日、Obama大統領に公開書簡を送り、家庭のエネルギー消費に関する情報を消費者が得やすくするための政策を打ち出すよう求めた。
47の企業および非政府組織が連名で提出したこの公開書簡は、電力や燃料の消費に関する詳細なデータを消費者が入手できるようにすることが、エネルギーおよび環境分野における米国の国家的目標を達成するための重要なステップだと訴えている。
コンピュータやスマートフォン、家庭向けのエネルギー使用量表示装置などを通じて、「すぐに役立つ情報」を消費者に提供すれば、「家庭や企業に眠るイノベーションの力を解き放つ」ことができると、書簡は主張している。米国の全世帯が今後10年間で電力消費量を15%減らせば、道路を走る自動車を3500万台減らすのと同等の温室効果ガス削減効果が得られ、消費者1人当たり年間360ドル、合計460億ドルの節約になるという。
家庭内で電力がどのように消費されているのか確認できるようにすることが、消費者がエネルギーの節約方法を考える上で必要であり、また、料金に関する情報や電力供給源を知る手段も消費者には提供されてしかるべきだとして、書簡は次のように主張している。
「この目標を達成するために実装可能なテクノロジは、すでに存在している。成功を確実なものにするためには、消費者による情報へのアクセス、(光熱)コストの回収などテクノロジの実装を促すインセンティブ、電力の供給者と利用者双方の教育や参加を目的とした各種プログラム、およびさまざまなテクノロジの振興に関して、明確なルールを整備する必要がある。消費者と消費者情報に関しては、強固なプライバシーおよびセキュリティ保護策が不可欠だ」
この書簡は、GoogleがワシントンD.C.にある同社オフィスで4月6日に開催するイベントに先立って公開された。家庭のエネルギー消費におけるイノベーションをテーマに議論する同イベントには、Google、Intel、スマートグリッドの新興企業Tendril、Whirlpool、米連邦通信委員会(FCC)、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)、およびThe Climate Groupの代表者が参加する。
今回、書簡を発表したグループは、1つの包括的な対策を提言するのではなく、電力供給に求められる複数のルールのうち、情報へのアクセスを最優先事項の1つにすべきだと主張している。同グループはまた、連邦政府の各機関、州、および業界が協力し、消費者とエネルギー情報に関する戦略を策定する取り組みを進めるべきだと提案している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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