スマートメータ、PRAMなど--富士キメラ、有望な電子部品材料の世界市場を調査

富永恭子(ロビンソン)2010年01月14日 21時17分

 富士キメラ総研は1月14日、今後成長が期待される有望な電子部品や材料について日本を含む世界市場を調査し、結果を「2010 有望電子部品材料調査総覧(上下巻)」にまとめたことを発表した。

 同社では、今後の注目市場の具体例として「スマートメータ」「薄膜シリコン太陽電池」「PRAM(Phase Change RAM)」を挙げている。

 スマートメータは、次世代の送電網とされる「スマートグリッド」の要とされる機器。通信機能を搭載し、電子化された電力量計であるスマートメータは、家庭での電力使用状況を一定時間ごとに需要側と供給側が双方向通信することで、遠隔検針や自動検針が可能となり、需要にあった電力供給、変動制の料金体系を実現できると期待されている。

 現在日本国内の一部の電力会社でスマートメータの実証実験が進んでいるが、日本の電力網は現時点でも世界トップクラスの効率化や高度化が進んでおり、電力安定を目的とする米国のスマートグリッドと状況が異なっている。

 しかし、日本でも家庭での太陽光発電への設備増強対応としてスマートグリッド導入が進むと期待されている。こうした状況から、2009年のスマートメータの国内市場は32億円が見込まれ、2014年には8倍の255億円と予測される。

 薄膜シリコン太陽電池は、現在普及している結晶系シリコン太陽電池に比べて変換効率が劣るとされているが、軽量でシリコンの使用量が少なく、量産しやすいことから低コストとみられており、結晶系シリコン太陽電池の代替的位置付けにあるとされる。

 日本国内では今後、政府の環境政策を背景に太陽電池の需要拡大が期待できることから、薄膜シリコン太陽電池も市場拡大が期待される。2009年の国内市場は1458億円が見込まれており、2014年には3倍の4416億円が予測されている。

 PRAMは、相変化記録技術を利用した不揮発性の半導体メモリ。同じ不揮発性のフラッシュメモリのような消去動作が不要であり、読み出し速度が現在コンピュータのメインメモリとして使われている揮発性のDRAM並みに高速といわれている。2009年にSamsungが量産を開始して、市場が形成された段階にある。

 まだ製造コストが高いPRAMだが、各種のモバイル機器で性能や電池寿命の向上が求められることから、市場拡大が期待されている。2009年の市場規模は4億円が見込まれており、2014年には150倍の600億円になると予測されている。

 報告書は、上下巻合わせて110品目の電子部品や材料について、市場動向や将来性、用途動向などを調査分析するとともに、それぞれの省エネルギーなどの環境性にも注目したという。

 上巻は、エネルギーを創り出す「創エネルギー関連部材」、エネルギーを効率よく使用する「スマートグリッド関連部材」、電力を貯める「畜電池関連部材」、蓄電池を使用して省電力化を図る「携帯電話関連部材」「フラットパネル関連部材」「センサ関連部材」という一連の流れに基づいた55品目を掲載している。

 下巻では、エネルギーを制御する「パワーモジュール関連部材」、エネルギーの省力化を図る「エコ照明関連部材」、待機時電流ゼロ化が期待される「半導体・関連部材」、電気以外の媒体を用いて省エネ化を図る「通信関連部材」「映像関連部材」、通信や映像の技術の下支えとなる「実装関連部材」、省エネルギー以外の重要な環境対策である「ノイズ・熱対策関連部材」という流れに関連する55品目を取り上げている。

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