「iPhone」が2007年にAT&Tから発売されて以来、ほぼその直後から、AppleがAT&Tと結んでいる独占販売契約の終了後、すぐにでもVerizon WirelessからiPhoneの提供が開始される可能性について語るうわさが流れてきた。AT&TのネットワークがiPhoneユーザーの需要に応えることに苦しむのを見るにつれて、その後もうわさは広まる一方であった。実のところ、筆者は毎日のように、テクノロジニュースやガジェット系サイト、Facebook上の異なる友人、通りを行き交う見知らぬ人々など、さまざまな場所から繰り返しこのうわさを耳にしてきた。
時には複数のアナリストがうわさの提供元となっており、先週はサンフランシスコのBroadpoint AmTechのAppleアナリストであるBrian Marshall氏が、Bloomberg Newsとのインタビューで言及している。Marshall氏は、2010年にAT&Tとの独占販売契約が終了すれば、AppleがVerizon Wirelessをキャリアに選択する可能性を示唆している。
とはいえ、Marshall氏の議論、強いてはこのうわさそのものの問題点として、まだ証明されていない「事実」を拠りどころとしている点が挙げられる。現在に至るまで、AppleもAT&Tも、ともに独占販売契約の終了時期を公表していない。iPhoneが最初に発売されてから3周年を迎える2010年夏という時期こそが、最も一般的であると考えられてはいるものの、いまだに(AppleがAT&Tと結んだ)契約内容の詳細は明らかにされていない。いずれかの時点でAT&Tとの独占販売契約が終了することは確かだが、その正確な時期に関しては情報が提供されていない。Marshall氏は何らかの情報を極秘に入手したのかもしれないが、筆者は、この件に関して何ら正確な情報を入手できていないことを約束してもよい。
Verizon Wirelessが広告で酷評したのは、iPhoneではなく、AT&Tのネットワークであり、筆者が8月にも述べた点だが、Verizon WirelessからiPhoneが発売される可能性は現在も残されていると思う。それでも、筆者は、実際にAppleがGSM/UMTSおよびCDMAの両規格に対応するハイブリッドモデルのiPhoneを製造するか、(カナダのTelusがHSPA対応の製品で採用したように)Long Term Evolution(LTE)無線技術を採用するかでもしない限りは、うわさが実現することはないと考えている。さもなければ、たとえ米国内最大のキャリア向けにでも、AppleがCDMAのみに対応したiPhoneの製造に着手するとは思えないのである。筆者が間違っていることもあるかもしれないが、明らかにAppleとVerizon Wirelessから何かが発表されない限り、今後はVerizon WirelessがiPhoneを発売するとのうわさを、筆者はまったく信じるつもりはない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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