AT&Tは、Verizon Wirelessの広告停止を求める訴訟において、最初の戦いに敗れた。この広告では、同社とVerizon Wirelessの3Gワイヤレスサービス提供地域が比較して示されていた。
アトランタ連邦地方裁判所の判事は米国時間11月18日、Verizonの広告に対し一時的に禁止命令を下すよう求めたAT&Tの請求を退けた。
AT&Tは11月に入り、Verizon Wirelessの広告について、AT&Tの加入者は同社のサービス提供地域全体でワイヤレスインターネットサービスにアクセスできるわけではないという誤解を顧客に与えると主張し、アトランタ州の連邦地方裁判所に訴状を提出していた。AT&Tは、この広告はまったくの誤りであるとし、コマーシャルにより同社は回復不能な被害を受けたと述べていた。
AT&Tは同裁判所に対し、判決が下されるまでの間、Verizonに広告の展開を中止させるよう求めていた。しかし裁判所は米国時間11月18日、この請求を退けた。
Verizonが展開中の広告では、3Gワイヤレスサービス提供地域を表す2つの地図が示されている。一方はVerizon、もう一方はAT&Tのサービス提供地域を表している。
AT&Tは、3Gサービス提供地域の表示という観点において地図が誤っているとは述べていない。しかし同社は、Verizonが顧客に対し、3Gサービス提供地域以外では、電話が使用できないか、モバイルウェブへのアクセスができないという誤解を与えていると主張している。実際には顧客は、3Gよりも低速なEDGEまたはGPRネットワークにより、通話したり、携帯電話からインターネットにアクセスしたりすることができる。
Verizonは、広告は単にAT&Tが、Appleの「iPhone」などのスマートフォン機器によるトラフィックの増大に対応して、ネットワーク拡大に対する十分な投資をしていないという事実を指摘しているだけだと主張している。
Verizonは、地図は3Gサービス提供地域を表すものであり、通常の2.5Gサービスに関するものではないという注意書きを加え、広告を少しだけ修正した。通常の2.5Gサービスが提供されていれば、通話や、より低い速度でのワイヤレスインターネットへの接続が可能である。
Verizonは、今週初めに裁判所に提出した53ページに及ぶ反論の中で、AT&TがVerizonを提訴しているのは、広告の内容が誤っているからではなく、自社のネットワークに関する事実を直視したくないからだと述べた。
AT&Tは、今回の法的戦いに敗れたにもかかわらず、本件をさらに追求するつもりだと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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