では、どのように変革しようとしているのだろうか。Googleは、多くのネットブックユーザー、そして言うまでもなくAppleの最高執行責任者(COO)であるTim Cook氏と同じく、狭苦しいキーボードと小さなタッチパッドを備えた現行のネットブックは、長期的には成功しないと考えているようだ。Pichai氏は、具体的な詳細は示さなかったが、Chrome OSネットブックには現在販売されている一部のモデルよりも若干大きいキーボードとディスプレイが搭載されると期待してもよいと示唆した。
Chrome OSはx86またはARMのいずれかのプロセッサで動作するため、ハードウェアメーカーにはシステム構築方法についてある程度の選択の幅が与えられることになる。しかしメーカーには、おそらくパフォーマンスと信頼性上の理由から、フラッシュメモリベースのソリッドステートドライブを使用することが要求されるだろう。ただし、Chrome OSは大半のデータをクラウドで起動し、ローカルのストレージはごくわずかで済むように設計されているため、メモリを大量に使う必要はないだろう。
Chrome OSネットブックは、802.11n Wi-Fiチップを念頭に置いて設計されるだろう、とPichai氏は述べた。しかし、ユーザーがWi-Fiのホットスポットからホットスポットへ行ったり来たりし続けなければならないようであれば、ほとんどオンラインでの使用のみが想定されたこのようなデバイスは、さほど魅力的には感じられないかもしれない。
Pichai氏は、Chrome OSネットブックでの広域ワイヤレスネットワーキングのサポートについて具体的な計画を明かすことには応じなかった。考えられるオプションとしてはWiMAXがあるが、最近のGoogleはWiMAXにさほど熱心ではないように見える。「Android」の責任者Andy Rubin氏は先日、米CNETに対し、GoogleはLTE(米国の主要ワイヤレスキャリア4社のうち3社が採用している通信規格)を中心にAndroidのプロジェクトを計画していると述べた。またGoogleは、すでに5億ドルを投資していたClearwireが最近行った資金調達への参加を見送った。
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