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Apple新製品群の注目点を担当者が解説--「タッチスクリーンは自然な形ではない、オモチャ的」

別井 貴志 (編集部) Emi KAMINO2009年11月05日 18時47分
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 Appleは米国時間10月20日に「iMac」「MacBook」「Mac mini」など主力製品を一斉にアップデートし、新製品の「Magic Mouse」も投入した。

 新型iMacは、21.5インチと27インチモデルが用意され、各モデルともLEDバックライトを搭載するほか、プロセッサを強化。ユニボディのポリカーボネイト製の最新MacBookは、軽量化に成功しLEDバックライトディスプレイやマルチタッチトラックパッドを搭載。Mac miniはメモリやプロセッサがパワーアップした。そして、新製品のMagic Mouseは世界初のマルチタッチ対応マウスで、すべての新iMacに標準装備される。

 発売から約2週間経ち、売れ行きも順調のようだが、これら新製品群の注目点などを、プロダクトマーケティングマネージャー デスクトップ担当のグレッグ・スメルツァ氏とプロダクトマーケティングマネージャー ノートブック担当のセリーナ・チェンの2人に聞いた。

――今回、MacBookがバッテリーの持続時間が大幅に延長されましたが、最も効いているテクノロジーにはどういったものがあるのでしょうか。

セリーナ・チェン:ノートブックではMacBook Proで内蔵型のバッテリーを初めて導入したのですが、それと同じ技術を導入しています。また、大きな要因のひとつとなっているのは、まずはバッテリーのキャパそのものが少し大きくなっていること。前のモデルでは55W/hだったのが65W/hに増えています。さらに、高度な化学テクノロジを採用することにより、新しいMacBookでは7時間のバッテリー持続時間が実現されました。

――iMacではSDカードスロットが搭載されている一方で、MacBookではFirewireがなくなってSDカードスロットもありません。これには何か意図があるのでしょうか。

セリーナ・チェン:MacBookはできるだけシンプルなかたちで提供したいというのがありました。シンプルながらもユーザーがやりたいことをすべてできるようなかたちで提供したい。例えばデジタルカメラの写真を取り込む場合、確かにSDカードスロットで簡単にアクセスできます。ですが、これはUSBケーブルでも簡単にできることですよね。

 それから、ビデオやビデオレコーダ、それ以外のデバイスだと、以前はFirewireを使っていただいてきましたが、今はUSBポートのインターフェースのほうが主流ではないでしょうか。我々が考えるMacBookのデザインは、最適なパフォーマンスを提供しながら、日々の作業ができる必要最低限でシンプルなものというのがあります。本当にSDカードスロットが必要だというユーザーであれば、MacBook Proの13インチ以上で搭載されているのでそちらの選択肢もあります。

――Magic Mouseの新機能のポイントと、この形に至った経緯は?

グレッグ・スメルツァ:Magic Mouseのデザインをよくご覧いただくと、極めてシンプルであるとおわかりいただけると思います。どこをクリックしても全体がマウスのひとつのボタンとして機能するマルチタッチ対応となっていますので、今後もっとさまざまな機能にも対応できる、いわゆるスケーラブルなマウスになっています。

 また同時に、マルチタッチの対応としてどういう操作を検知するかというのを真剣に考えた上で、キーボードのキーと組み合わせるというこの動作を考えたわけです。手元を動かさずに作業に集中できる使用性とシンプルさ、それでいて非常に機能満載なものということを考えた場合に、ユーザーがアクセスを選んでいただけるようなすべてに対応できるデザインになっています。

――マイクロソフトの新OS「Windows 7」にはタッチスクリーンの機能があります。タッチスクリーンに関してはどう考えていらっしゃいますか。

グレッグ・スメルツァ:我々としては、タッチスクリーンというのは、人間とコンピュータがやり取りする上では自然なかたちではないと思うんです。わざわざそこまで行かなければ(ディスプレイに手や指先をいちいち持っていかなければ)ならないということではなく、私どもとしてはキーボードとマウスによる、より手元に集約したかたちでの仕様というところにこだわって、より多くの機能やテクノロジを集中させています。

――そんなことを言っていて、たとえば1年経たないうちにタッチスクリーンを採用したりはしませんか(笑)

グレッグ・スメルツァ:タッチスクリーンというのは私たちにとっては、そういう機能がある、というオモチャ的なもの。ディスプレイというのはあくまでもアプリケーションやソフトウェアの窓口になるものであって、“見る”ものだと。そのため、iMacでのインタラクションというのはやはり、マウスやキーボードになる。

――Magic MouseはWindowsでも動作しますか。

グレッグ・スメルツァ:現在、ドライバーを開発しています。とはいえ、通常のBluetoothによるワイヤレス対応ですので、Windowsでもマウスとして使うことは可能です。ただし、機能としてスワイプとか慣性スクロールには対応していません。

――Windows 7のリリース直前でしたが、新しい製品を10月20日に発売するというのはどのくらい前に決まっていたのですか。

グレッグ・スメルツァ:私どもの製品設計は、お客様に信じがたい体験をしていただくために、開発でき次第、準備が整えばリリースするという予定でデザインしています。

セリーナ・チェン:それから、10月にリリースしたというのには、クリスマスシーズンに間に合うようにというタイミングもあります。

――Magic Mouseの開発期間はどれくらいかかっているのですか。

グレッグ・スメルツァ:具体的には申し上げられないんですが、新製品の開発に関しては、当然常に継続的に開発しておりまして、開発期間というのはもちろんそれぞれに違います。Magic Mouseの開発に関しては、広範囲な技術を持ち合わせているので、さまざまな製品に今後導入していけます。もちろん、マルチタッチ機能というのは、iPod touchやiPhone、Mac bookにもすべて同じ技術が使われています。

――今後、Appleの製品は、どういった方向性を目指して提供していくのでしょう。

グレッグ・スメルツァ:もともとオリジナルのiMacを振り返ってみると、「究極的なオールインワンを作りたい」というのが最初からの趣旨なんです。つまり、すべて必要なものを提供し、無駄なものを省く。ですので、継続的に私どもは技術・機能ともに私どもがその時々に世界一だと考えるものを導入しております。とはいえ、iMacのデザイン趣旨というのは、今まで時が経っても変わることなく一貫していると言えると思います。

 我々にとってオールインワンのデザインは、基本的にディスプレイとかコンピュータが一体型で設計されているものと考えます。あとは、テレビチューナーに関しては、インターネットというのがコンテンツをより配信できるものだと思っています。コンテンツというのはカメラからも出てきますし、例えばiLifeでビデオを編集したり、スライドショウを作成するとか、いろんなコンテンツでユーザーが楽しめるようになっていると思っています。

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