ダウンロードゲームの歴史--1980年代からの変遷と将来の可能性 - (page 2)

文:Josh Lowensohn(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年09月30日 07時45分

「Sega Channel」(1994年〜1998年)

 Sega Channelは、セガの16ビット機「Genesis(北米版メガドライブ)」システム向けの月額サブスクリプションサービスだった。Intellivisionのサービスと同様、ユーザーは月額15ドルを払うことで、常に更新されるゲームライブラリにアクセスし、同軸ケーブルに接続したカートリッジにゲームを直接ダウンロードすることができた。セガのすべてのゲームがこのサービスで利用できるわけではなかったが、大作タイトルも数本あり、家にいながらにしてダウンロードできた。小売用にはリリースされなかった専用のゲームを提供した初のサービスでもあった。

 Sega Channel専用カートリッジの内蔵メモリの容量は製品寿命を通じて変更されなかったが、一方でGenesisの新作ゲームのカートリッジサイズは増大していた。この制約に対処するため、一部のSega Channelゲームはいくつかの部分に分割され、それぞれをダウンロードしてプレイするようになっていた。これによって、IntellivisionのPlayCable終焉につながった容量問題を部分的に回避していた。

 Sega ChannelはGenesisの製品寿命の終わりとともに終了となり、セガの後継ゲーム機である「セガサターン」でも復活することはなかった。

任天堂「サテラビュー」(1995年〜2001年)

スーパーファミコンのユーザーはサテラビューを使用して、1日のうち一定の時間帯にのみゲームをダウンロードすることができた。 スーパーファミコンのユーザーはサテラビューを使用して、1日のうち一定の時間帯にのみゲームをダウンロードすることができた。
提供:Wikipedia

 サテラビューは任天堂が手掛けた野心的なプロジェクトで、衛星経由でゲームや音楽、ニュースを配信するものだった。ユーザーは1日のうち一定の時間帯にチャンネルを合わせることでコンテンツを受信し、「スーパーファミコン」システムの底面に取り付ける専用の追加機器にダウンロードすることができた。

 任天堂はサテラビューで、幅広いラインアップのゲームを配信した。また、ビデオゲームのようにプレイできる革新的なメニューシステムを採用していた。ユーザーがゲームタイトルをダウンロードしたりニュースフィードへアクセスしたりするには、仮想的な家の中を移動する必要があった。

 サテラビューは、日本でのみ提供された。

任天堂「ランドネット」(1999年〜2001年)

 ランドネットはNINTENDO64の拡張機器である「64DD」専用のサービスだった。この拡張機器は、日本のみでリリースされ、NINTENDO64の底面に磁気ディスクドライブを追加して、NINTENDO64のカートリッジに収まらない大容量ゲームを利用可能にするものだ。

64DDは日本以外では発売されなかった。NINTENDO64の底面に取り付け、ディスクドライブを追加する。 64DDは日本以外では発売されなかった。NINTENDO64の底面に取り付け、ディスクドライブを追加する。
提供:Wikipedia

 ユーザーは月額約30ドルで専用のケーブルモデムカートリッジを利用でき、それをNINTENDO64にセットして同軸ケーブルに接続する。このカートリッジから64DDにデータが供給されるため、容量が最大64Mバイトのゲームをオンラインサービスからダウンロードできた。一部のゲームでの対戦プレイや、内蔵ブラウザでのウェブ閲覧も可能だったが、最も重要な点は、未発売のゲームの初期ステージをダウンロードできることだった。フルサイズのゲームタイトルを購入できるゲームストアはなかったが、もう少し多くの容量が搭載されていれば、そのようなゲームストアが作られたかもしれない。

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