モバイルアプリ競争の行方--「Android」携帯増加と勢力図の変化 - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年09月15日 07時30分

 iPhone、BlackBerry、Androidの各デバイスで利用できる無料ビジュアルボイスメールサービスYouMailのCEOであるAlex Quilici氏はこう語る。「現状では、Androidは人々が3番目に考慮するプラットフォームだ。われわれの場合は、YouMailの利用者が増えるにつれ、Androidユーザーが利用者の4%から5%を占めるようになり、開発も比較的容易だったため、その人々を満足させるためにAndroidアプリケーションを開発した」

 Yahooは先週、iPhone向けFlickrアプリケーションと、iPhoneおよびBlackBerryデバイス数モデル向けの2つのYahooアプリケーションを発表した。同社は、これらのアプリケーションについて、Android携帯などほかの携帯電話向けのバージョンも後にリリースする計画だと言う。

 Yahooのモバイルアプリケーション担当シニアディレクターSandeep Gupta氏は、次のように述べる。「後に、これらのアプリケーションを、Androidデバイスと『Palm Pre』でも利用できるようにする予定だ。これらのデバイスがクリティカルマスに達するのを待っているわけではないが、われわれは優先順位をつける必要がある。つまり、インタラクティブなモバイルユーザーが最も多いデバイス向けに、最初にアプリケーションを開発することになる」

Androidの力強い可能性

 米国では、iPhoneとBlackBerryの2つがスマートフォン市場をリードしているため、Yahooのようなデベロッパーがこれらのデバイス向けの開発を先にするのは理にかなっている。しかし、これから数カ月でより多くのAndroid携帯が市場に出回れば、デベロッパーにとっての優先順位が変わるかもしれない。Appleは、市場の競合他社より少なくとも2年先行しており、今後長期的にデベロッパーにとって最優先であり続けることは明らかだ。しかしAndroidも注目を集める可能性が高い。

 「Android向けの開発は、ゆっくりと、しかし着実に増えるだろう。そしてその動きは、既存のアプリケーションを移植したり、サービスとのインターフェースであるアプリケーションを拡張したりする人々によって促進されるだろう」(Quilici氏)

 先週、ソーシャルネットワーキングサイトFacebookとオンラインラジオサービスPandoraという、非常に人気の高い2つのモバイルアプリケーションが、「Android Market」にアプリケーションをリリースした。これらのアプリケーションは、App Storeと「BlackBerry App World」では数カ月前から入手可能になっていた。

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