Exchangeのサポート
Windows中心の作業環境にいるMacユーザーにとって、主な障害の1つはExchangeサーバに接続できないことだった。大部分のMacユーザーは回避方法として、Microsoftの「Entourage」かオープンソースソフトウェアを使用していたが、それは「Microsoft Office」を使用してWindowsマシンから接続する場合ほどスムーズではなかった。Snow Leopardでは、Microsoft Exchange Server 2007が特別な設定なしでサポートされており、AppleのMailアプリケーションを使って簡単に接続したり、「Address Book」でグローバルアドレスリストを取得したり、「iCal」を使ってコンタクトとの会議をスケジュールしたりすることができる。
ファイル隔離機能
Appleによると、Snow Leopardではファイル隔離機能も改良されたという。ファイル隔離機能は、「Max OS X 10.4 Tiger」で初めて導入され、既知のマルウェアのシグネチャをチェックする。Snow Leopardでは、既知のマルウェアを発見した場合に警告ダイアログを表示する。このダイアログは、攻撃ファイルをゴミ箱に移動するようユーザーに指示するものだ。例えば、数カ月前に偽のバージョンのiWorkがウェブ上に流れていたが、これにはマルウェアが含まれていた。そのマルウェアは、Snow Leopardのファイル隔離機能では自動的に検出される。
Appleは、新しいマルウェアが出回っているのが見つかれば、ファイル隔離機能をMac OS Xのソフトウェアアップデート経由で自動的に更新するとしている。われわれがこうした機能をテストすることはできなかったが、より多くの人がMacに乗り換えて、新たなマルウェアの危険が広まりつつある中、Appleがマルウェアに対する防御を前進させていることは喜ばしいことだ。
Mac OS X 10.6 Snow Leopardは、OSの完全な見直しではなく、現在のLeopardの改良版である。これを「サービスパック」と呼んでいる人さえいる。われわれは、ExposeやStacks、Finder、Mail、iCalのインターフェースの微修正によって、Snow Leopardは単なるサービスパック以上のものになっており、29ドルというアップグレード価格の価値はあると考えている。PowerPCユーザーがSnow Leopardを使えない点は気に入らないが、Intelプロセッサの採用から3年たって、Appleがこのテクノロジとともに前進し続けようという決心をしているのは理解している。
その機能強化のうち最大のものはおそらく、Intel MacのユーザーがSnow Leopardにお金を払う十分な理由になるだろう。QuickTime Xでの動画、音声、スクリーンアクションの録画や録音などの追加機能は、以前は「QuickTime Pro」(価格はおよそ30ドルで、今回のOSアップグレードと同じだ)の購入者しか利用できなかったものだ。しかし、Snow Leopardで追加されたキラー機能は、特別な設定を必要とせずにExchangeをサポートしていることかもしれない。「Windows 7」でさえ、Microsoft Officeを購入しなければ、Exchangeがサポートされない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
トラディショナルからモダンへ進化するBI
未来への挑戦の成功はデータとともにある
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境