「Mac OS X 10.5 Leopard」に対するチューンアップは、9月にリリースされるはずだったが、それより数日早く登場した。「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」は、現在のLeopardユーザーに対する価格が29ドルで、その金額に値するだけの効果が盛り込まれている。Appleは慎重な姿勢で、Snow LeopardがOSの完全な見直しではなく、むしろ、Leopardをより優美に動作させるための、数多くの小規模な改良の集まりだと指摘している。小規模な微調整に隠れているのは、いくつかの技術上の改良であり、これによって、Macファンが大喜びするような点が多数ある、よりスムーズで使いやすいLeopardになっている。アプリケーション性能では大幅な改善は認められなかったが、ユーザーインターフェースや日常的に使うタスクは、全般的に動作が速くなったように感じられる。
現在Leopardユーザーでなくても、Snow Leopardと「iLife」「iWork」がセットになった169ドルのパッケージは、OSのアップグレードとAppleの主要な2つのソフトウェアスイートが手に入ることを考えれば、良い買い物だ。かねてから切望されていた「Microsoft Exchange Server」との互換性が含まれていることについては言うまでもない。ついにExchangeサーバに(Microsoftの「Entourage」を使わずに)接続できるようになるのだが、「Microsoft Exchange Server 2007」を使用している企業に限られる。まだこれを使っていない企業も多い。Snow Leopardは、1枚のインストールディスクで提供され、段階的に分けられた価格設定について思い悩むことはない。また、1回のインストールで、すべての機能や技術的な強化が利用できるようになる。PowerPCシステムを利用しているユーザーには残念だが、Snow LeopardはIntel Macでしか使用できない。
Snow Leopardのインストールは非常に簡単で、(Appleによれば)Leopardに比べて時間が最大45%短くなっているという。インストールには新たに設計されたインストーラが使われ、インストール中にされる質問はわずかに1つだけだ。われわれのテスト機では、インストールは約1時間かかり、自動的に2度再起動した。デフォルト設定では、保存したファイル、楽曲、写真、ドキュメントなどに影響を与えず、Snow Leopardをインストールしてくれる。ほとんど問題はなかったが、テスト機の1台で再インストールの必要があった。これは再起動時に問題が発生したためだが、幸い、新しいインストーラは、最初のインストールで問題が生じた場合、安全に再インストールできるよう設計されている。2度目の挑戦で問題なくインストールができ、ファイルにも影響はなかった。Snow LeopardではPowerPC Macはサポートされておらず、IntelベースのMacが必要となる。
「クリーンインストール」は依然可能だが、クリーンインストールを第1の選択肢とする前バージョンのMac OS X のインストールと異なり、Disk Utilityを使ってボリュームをまず消去し、インストールする必要がある。Appleはこれについて、すべてのユーザーがクリーンインストールの知識があるわけではなく、ファイルがすべて消えてしまうことを知らずに選択してしまうことがよくあるため、と説明している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果