Bloomberg.comの報道によると、2年ほど前、当時Palmの最高経営責任者(CEO)だったEd Colligan氏は、AppleのCEOであるSteve Jobs氏からの、両社の従業員を互いに採用しないことを約束しようという提案を断ったという。
両CEOの「やりとり」に言及している米国時間8月20日付のBloombergの記事によると、Colligan氏は2007年8月、Jobs氏の提案は不適当だと述べたという。Jobs氏はAppleの中核となる社員がPalmに移ることを心配し、「阻止するためにやれることは何でもやる」と語ったと、Bloombergは報じている。
Bloombergが取り上げている両者のやりとりによると、Colligan氏はJobs氏に「個人の希望に関係なく、両社が相手方の社員を雇わないことで合意しようとの提案だが、これは間違ったことであるばかりでなく、違法である可能性が高い」と伝えたという。
Palmの上層部には、かつてAppleで働いた経歴を持つ人物が何人もいる。Bloombergが取り上げた2007年8月のやりとりの2カ月前、Palmは、Appleの最高財務責任者(CFO)だったFred Anderson氏が同社の取締役になることと、AppleのiPod部門トップを2005年に辞めたJon Rubinstein氏が同社の取締役会の会長に就任することを発表していた。
そして2009年6月、Rubinstein氏はColligan氏に替わるPalmのCEOに指名された。
8月には、Appleの従業員だったJeff Zwerner氏がPalmのブランドデザイン担当シニアバイスプレジデントに就任した。ほかにこの数カ月間でAppleからPalmに移った幹部として、製品開発担当シニアバイスプレジデントのMike Bell氏や、広報担当のLynn Fox氏がいる。
「Palm Pre」が「iPhone」に対抗するスマートフォン市場の新顔として登場し、両社の関係は冷め切っている。最近では、Palm PreのiTunes同期をめぐって、両社は小競り合いを繰り広げている。
Bloombergの記事の背景には、テクノロジ業界の主要な企業の間での人材採用をめぐる不正行為を米司法省が調査しているとの報道もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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