ただ、懸念材料も少なくない。公開株式数は公募、売り出しを合わせて32万7000株で、市場からの吸収金額は31億650万円。株式市場の状況から考慮して荷持たれ感が残る。公開価格のPER(株価収益率)も34.1倍あり、ほかの上場ネット会社との比較で割安感はない。初値が大きく上昇するようだと、警戒感も浮上しそうだ。
クックパッドは明確な既上場類似企業の見当たらない案件だが、株式市場では同じ食に関するネットビジネスを手掛けるぐるなび(PER24倍)や「食べログ」を展開するカカクコム(同37倍)あたりを参考としているようだ。また、クックパッドのサービスはコミュニティにも特徴があり、ミクシィ(同54倍)やグリー(同36倍)なども参考企業として挙げられている。
事前人気の盛り上がりから、上場初日は買い人気が高まりそう。初値は公開価格9500円に対し、1万5000円から1万7000円程度で決着するとみられている。取引開始時から買い人気が高まり、公開価格比2倍程度まで上昇する可能性もある。初値動向も注目だが、クックパッド上場の盛り上がりがほかのネット株に波及し、新興市場全般が活気づくというのが市場関係者の期待するベストシナリオのようだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境