Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社のボーダーズと共同でPCの検索とモバイルの検索の比較調査を行った。本調査はボーダーズが提供するセルフ型アンケートリサーチシステム「アンとケイト」を使用して実施された。
モバイルの利用方法は年々多様化しており、「ケータイ白書2009」によるとパケット定額制加入率の上昇もあり、ウェブサイトの利用率は高まっているという。また2月に発表された「2008年(平成20年)日本の広告費」によると、モバイル検索連動広告の伸びは大きく、前年比200.0%とされている。
そこで、モバイルの検索実態について、すでに一般に浸透したと考えられるPC検索との比較調査を行った。今回のPCの検索とモバイルの検索の比較調査では、スクリーニング調査によるPCとモバイルそれぞれの検索利用率と、使用している検索エンジンとそれらの使用シーンについてまとめた。
【調査結果サマリー】
まず、本調査に先立ち、PCの検索、モバイルの検索、双方の利用者を特定するために、スクリーニング調査を実施した。調査対象は、10代〜50代の男女2406人。男女と年代別の均等割付(10代:20.0%、20代:20.0%、30代:20.0%、40代:20.0%、50代:20.0%)となっている。
スクリーニング調査では普段、PCの検索、モバイルの検索を普段利用しているかを尋ねた。その結果、PCの検索、モバイルの検索を両方利用している人は24.5%、PCの検索を中心に利用している人は70.7%、モバイルの検索を中心に利用している人が0.6%、検索自体を利用していない人が4.2%となり、約75%の人たちがモバイルの検索をそれほど利用していないという結果が出た。
まだまだモバイルの検索が一般に浸透していないのがわかる。また、インターネット調査にもかかわらず、全体の4%もの人がまだ検索を利用していないということも特筆すべき点だろう。
これを年代別に見ると、モバイルの検索の利用率は年齢が下がるに伴って上昇しているのがわかる。しかし、もっともアクティブにモバイルを使用する10代でも、PCの検索よりモバイルの検索を利用するという回答は半分以下となっている。
この結果を、職業別にまとめてみた。学生とそれ以外の職業(公務員、経営者・役員、会社員、自営業、自由業、専業主婦、パート・アルバイト)を比較すると、学生は2倍以上モバイルの検索を積極的に利用していることがわかる
年代別の調査では10代から20代前半に属し、積極的にモバイルを活用する層である学生であっても、モバイルでの検索を積極的に活用するという割合は半分に満たない。
昨今、モバイルでのインターネットの利用が多くなっていると言われ、検索についての言及も多くなっているが、その実、若年層、学生が利用者の中心であり、その層でもPCよりモバイルでの検索を積極的に利用するという回答は50%を下回っている。まだまだ一般化には至っていないと言える
反対にPCの検索はよく浸透していると言うこともできる。10代や学生においても、まだまだ検索とはPCで行うものが主になっていると言えるだろう。
なお本調査は上記の25%のPCの検索、モバイルの検索両方を良く利用する人たちを対象に、男女、年齢のバランスを取りながら行った。調査対象は、10代〜50代の男女431人。性別は男女共に50%。年代別は10代:28.0%、20代:28.0%、30代:20.0%、40代:15.0%、50代:9.0%となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス