Microsoftは、光熱費を節約する方法を紹介したいと考えている。
Microsoftは米国時間6月24日、急速に発展する家庭のエネルギー管理ビジネスに、無料のウェブアプリケーション「Hohm」で参入する。Hohmは、消費者に電気と天然ガスを節約する方法を提供するために設計されたアプリケーションだ。Microsoftの最高研究戦略責任者(CRSO)Craig Mundie氏が24日、エジソン電気協会のユーティリティ産業カンファレンスでHohmを紹介し、Microsoftのエネルギー戦略を説明する。
この動きは家庭のエネルギー管理を大きく変えることになる。このビジネスには、数多くの新興企業や、Google、Cisco Systems、VerizonといったIT業界の有力企業が参入を始めている。消費者がお金を節約する方法についてのヒントを得られるアドバイスウェブサイトは、既にいくつか存在している。こういったサイトでは、例えば家屋の断熱効果を高めるためのアドバイスを提供している。
だがMicrosoftは、HohmをオンラインOS「Windows Azure」と検索エンジン「Bing」上で稼働するクラウドコンピューティングアプリケーションとして設計した。これにより、ユーザーはバックエンドのデータ分析を利用して、より自分にあったアドバイスを受けられるようになる。Microsoftによれば、Hohmで提供されるアドバイスは、米エネルギー省およびローレンスバークレー国立研究所からライセンスを受け、何年分ものデータを用いて開発されたモデルに基づいているという。
もう1つ他社と異なっているのは、Microsoftが24日、ソフトウェア開発キット(SDK)をユーティリティ企業が利用できるように計画していることだ。このSDKにより、顧客の請求情報を自動的にHohmに取り込むことができる。Microsoftは、初めのうち、ほとんどのユーザーはデータを手作業で入力する必要があるが、今後多くのユーティリティ企業がこのサービスを提供するようになると考えている。
HohmのプロダクトユニットマネージャーTroy Batterberry氏は、次のように語る。「数年前に金融アプリケーションがリリースされたとき、銀行のオンラインアプリケーションと相互に連携したのと同じようなものだ。今では、『Quicken』などの共通フォーマットにデータをエクスポートしない銀行を見つけるのは難しいだろう。エネルギーも同じようになっていくと考えている」
同氏は、Hohmが提供する推奨情報は、今後利用する人が増えるにつれてより優れたものになり、それによって、土台となる分析が改良されていくだろうと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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