UPDATE Microsoftのオンライン事業に関する大半の議論ではここしばらく新検索エンジン「Bing」が主役だったが、同社は開設から約10年たったポータルサイト「MSN」についても2009年秋に刷新すべく取り組んでいる。
Microsoftの観測筋からは往々にして見過されがちだが、MSNは今でも同社のオンライン事業にとって生命線と言えるほど重要だ。そのトップページは同社のディスプレイ広告ビジネスにとって王冠のように価値があり、Microsoftのインターネット検索トラフィックの約半分はMSNからもたらされている。さらに、ポータルサイトは時代遅れだという意見にもかかわらず、Microsoftの調査によると、インターネットユーザーの37%が今なおポータルを重要な情報源として信頼しているという。
MSNのバイスプレジデントErik Jorgensen氏は取材に対して、「万人に当てはまるわけではないが、市場のかなり大きな割合を構成する人々にとって、ポータルはインターネットから価値を引き出すための手段となっている」と語った。
Microsoftは、MSNの主要な点に修正を加えることで妥当性を保とうと努力している。同社は特に、一定範囲のパーソナライズ機能を加えることと、ソーシャルメディア機能を強化することに取り組んでいる。Microsoftはまた、MSNがYahooやAOLのようなInternetのディレクトリを目指していた時期にまでさかのぼる数多くのチャンネルを削減することも検討している。
しかし、MicrosoftはMSNについて再考する際、「Hotmail」サービスを抜本的に改変しようとした数年前の経験に留意しつつ慎重に取り組む必要もある。Hotmailの変更は、「Gmail」やYahooに張り合えるようにすることを目指したものだったが、結果的に多くのユーザーから大きな反発を招いた。
実際、MSNのトップページは、Microsoftが1998年に多くのウェブ資産をMSNという名称の下にまとめたときにできたものだが、ここ数年は意外なほど変更がなされていない。
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