ITS車間距離システム実用化に向けた総務省の検討会が報告書

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ITS(高度道路交通システム)無線による、自動車間距離システムの実現を検討する総務省「ITS無線システムの高度化に関する研究会」がこのほど報告書をまとめた。

 ITSを利用した車間距離安全システムは、地上アナログ放送終了以降空き周波数となる、700MHz帯の電波の一部を利用する。利用開始は2012年7月からになるとのこと。現在、さまざまな技術開発や実証実験が進められているが、それらの相互接続性や互換性についてはさらなる検証が必要であることから、2008年10月に同研究会が設置され、安全運転支援システムに求められる技術条件などの議論が続けられてきた。

 同研究会では、現在ITSを使用している諸外国の現状や、仕様の整理・分析、課題抽出などがされている。

 具体的には、運転者に安全運転支援をする「車車間通信」について「自車に車載器が搭載されていても、ほかの車両への車載器の普及が進まないとサービスの機会が限定的」と分析。また、車両と路側機との無線通信によりインフラからの信号情報などを入手し、運転者に提供する「路車間通信」については、「路側設備の整備が必要であり、一気に路側設備の整備が進むのは困難」と課題を掲げている。

 さらに、システムの実用化に向けては、(1)車車間・路車間通信が共用することでサービスを受ける機会が増加する、(2)車載器としてはひとつの車載器で車車間・路車間通信が利用できればシステム構成の合理化、コストパフォーマンス向上などの観点からメリットがある--との理由から、車車間通信と路車間通信の共用が可能なシステムを構築することが有用だと提言している。

 そのほか、システムに利用する電波周波数の特性や、国際標準の観点から見た技術案件などの報告や提言が盛り込まれている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加