5月1日締めの四半期は、Dellにとって厳しい四半期だった。
米国時間5月28日、Dellは2010会計年度第1四半期決算を発表した。この四半期、同社の純利益は2億9000万ドル、1株あたりの利益は24セント(同期中の解雇手当と工場閉鎖を計上して1株あたり15セント)だった。2009会計年度第1四半期は純利益が7億8400万ドル、1株あたりの利益は38セントだったことから、純利益は前年同期比で63%の減少となった。売り上げも前年同期比23%減の123億ドルとなった。
アナリストの事前予測は平均すると、売り上げ126億ドル、1株あたりの利益は19セントから27セントというものだった。
最高財務責任者(CFO)Brian Gladden氏は28日、電話会見で報道陣に「(2010会計年度)第1四半期はゆっくりとしたスタートだった。同四半期の後半は少しピッチが上がった」と述べた。しかし同氏は、「IT需要の厳しい環境は続いている」として、Dellはまだ、需要の落ち込みが底を打ったと見ていないことを強調した。
Dellが最近、複数の四半期にわたって言い続けているのは、同社の中心的な顧客基盤(企業のIT部門)が経済状況によって痛手を受け、経費や運用コストの削減といった社内の経営課題に集中することになるという見通しだ。Gladden氏は、同社の営業経費は前四半期から1億100万ドル、1年前から3億1200万ドル下がっていると述べた。
しかしながら、Dellはまだ大きな課題に取り組んでいる最中だ。主要な企業部門はどれも売り上げを大きく減らしたが、コンシューマー部門には比較的明るさもあるようにみえる。コンシューマー向けの売り上げは前年比で16%減の28億ドルだが、コンシューマー向けの出荷台数は前年比で12%増加した。同社は本社のあるテキサス州ラウンドロックでの製品の研究開発費を増やし続けており、同四半期には新たなネットブックを1モデル、高価格帯の「Adamo」などノートPCの複数モデル製造した。
またDellは、同社PCを購入できる場所の拡大も引き続き行っている。現在、世界中に約3万の小売店があり、これがコンシューマー向け事業の成長に貢献している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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