これはまた、Wolfram|Alphaを利用する人は「causes of the Civil War」(南北戦争の原因)のような質問の解答が見つかると決して期待してはいけない、ということを意味するとBuck氏は述べている。現在、Wolfram|Alphaで「Civil War」(南北戦争)について質問すると、「The Civil War」というタイトルの本についての情報が返ってくる。これは、Ken Burns氏の長大な映画の書籍版のことだ。
「われわれは、物事の計算的な側面を常に重視していくことになる」とBuck氏は語った。Wolfram|Alphaはいつか、南北戦争に関する日付、かかわりのある将軍の名前、主要な戦いがあった場所などの検索を実現できるようになるだろうが、南北戦争の原因や、戦略的な決定の背後にある思想についての情報を提供することはないだろう。
しかし、それらの実現もしばらく先になるということは、そうした種類の質問に関心がある人はおそらく、Wolfram|Alphaを使うよりも従来の方法でウェブを検索した方がよいということになる。Wolfram Researchの広報担当者であるJohn Ekizian氏は、「人々はWolfram|Alphaが検索に取って代わると考えているが、そうではない。Wolfram|Alphaは検索ではなく、検索を補完するものだ」と語った。
米CNETの読者の中には、Wolfram|Alphaをいろいろ試してみて、このことを理解した人もいる。ある読者は「試みの大胆さと、改良されていくだろうという期待以外には、いいところは見つからなかった」と書いている。
別の読者の言葉が、全体を一番うまく言い表しているのかもしれない。「何かの役に立つだろうという感じはするが、一般人であるわたしにどう役立つかはまだ分からない。最も効果的な使い方はすぐには分からない。それは単に、情報探索に関する新しい考え方をこれから習得すればいいという問題かもしれない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」