別の読者はこう言う。「今のところ、Wolfram|Alphaのデータは十分ではないようだ。人体や処方薬についての質問では、解答できないものが数多くあった」
Wolfram|Alphaは、ウェブをクロールして情報を集めている。しかし、コンピュータブルデータイニシアチブ担当ディレクターのJean Buck氏によると、データ生成に使用するすべての情報源をWolfram Researchのスタッフが人の手で入念に検討している点で、このサービスはGoogleとは異なるという。Wolfram ResearchでWolfram|Alphaに携わっている200人程度のスタッフのうち、データ管理を専門業務にしているのはわずか25人程度だとBuck氏は述べた。
Wolfram Researchが「Mathematica」ソフトウェアを開発した企業だという経緯を考えれば、同社には、先端的な数学や科学分野の専門家が数多くいるため、そうした種類の質問に対する結果の方がずっと有用な解答となることは、それほど驚くべきことではないとBuck氏は語る。
Wolfram Researchが社会経済的動向に関するデータを追加し、台湾をどう分類するかといったような外交的な問題にうまく対処しようと試みるにつれて、事態は困難になってゆく。5月下旬に、Wolfram Researchのスタッフは、「マケドニア」に関する項目をどうすべきかについて会議を行った。マケドニアは、かつては旧ユーゴスラビアの一部であり現在は国連に承認されている国だが、同時にバルカン半島のギリシャやそのほかの国の一部を含む、より広い地域のことでもある。
こうした決定はすべて、コンピュータではなく人が行う。ということはつまり、Wolfram Researchは、今後数カ月の優先項目として挙げているスポーツ、車、食品の3つの分野を強化するにあたって、Wolfram|Alphaのデータ検査専門スタッフの数を劇的に増加させなければならなくなるということだ。
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