そして重要なのは、映画制作者が、橋の上でトラックを爆破するという極めて重要な脚本の要素を実現できるかどうか悩まなくて済むということだ。
Snow氏の視覚効果チームにとって、T4の作業で最も大変だったのは、溶けた金属のシークエンスをそれらしくすることだった。つまり、CGで処理するにしても、溶けた金属がターミネーターの中を流れるシーンを本当らしく見せるということだ。
Snow氏は「われわれには、何年もかけて開発した非常によくできた流体シミュレーションツールがある。だが、溶けた金属が骨組みだけのロボットの中から流れ出るようにし、しかも本物らしく見せるには、(今までよりも)ずっと高いコンピュータ能力を必要とした。結局、ほんの数ショットに使われただけだったことを考えれば、驚くほど大変だった」と語った。同氏は、今映画を見るとこっけいだと語った。なぜなら、数秒で終わってしまうものをつくるのに、何日もかけて、100基以上の高性能プロセッサを投入したからだ。
これとは対照的に、「パール・ハーバー」など以前の映画の流体シークエンスは、より性能の低い30基のプロセッサを使用したものだが、当時ははるかに最先端の技術だと思われたと同氏は語った。
現在でもILMのチームのような視覚効果チームは、デジタルの代役やCGの炎を本物らしく見せようと闘っているが、こうした視覚効果における障壁は急速に取り除かれているとSnow氏は語った。つまり映画製作者は近い将来、CGを使うことで、望む効果のほぼすべてを実現できるようになるかもしれない。
「デジタル技術に限界はない。物理的な制限を受けることがない。だから、自己満足に浸る時間もない」(Snow氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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