それでもPalmは数歩前進しており、それは開発者とユーザーが真剣に受け止めるべきものだ。価格がどれくらいになるか分からないうちは、こうした改良点に価値を見いだすスマートフォンユーザーがどの程度いるかを予想するのは不可能だが、スマートフォンユーザー(と競合他社)は注目することになるだろう。PalmはPreの発売について2009年前半としか述べていないが、数週間以内に登場すると見込まれている。
まずマルチタスクというテーマについて検証しよう。マルチタスクはiPhoneの発売以来ほぼずっと、iPhoneにおける大きな批判の対象となっている。
iPhoneユーザーは、電話や「iPod」プレーヤーなど数種のコアアプリケーションを除いて、アプリケーションを完全に終了しなければ別のアプリケーションを使うことができない。例えば、通話中のままホームスクリーンに戻って別のiPhoneアプリケーションを選択することはできるが、1つめのアプリケーションをバックグラウンドで実行したまま、2つのアプリケーションの間を行ったり来たりすることはできない。これが、インスタントメッセージやストリーミングラジオのようなアプリケーションの使用をより困難にしている。
Appleは、こうした制限はバッテリ寿命が急激に減るのを防ぎ、アプリケーションを安定させるために必要なものだと述べている。もしかするとこれが、Palmが異なる開発モデルを選んだ理由の1つかもしれない。
webOSアプリケーションは、「Webkit」エンジンのバージョンで動作するCSS、JavaScript、HTMLなど標準的なウェブ開発ツールで作成される。これはwebOSアプリケーションが、インターネットに接続して実行する必要がある「ウェブアプリケーション」だという意味ではない。webOSアプリケーションが、Objective-Cプログラミング言語で開発されたiPhoneアプリケーションよりも(一般的に)軽く、リソースの消費が少ないことを意味する。
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