ヤフーは、地図情報を使ったサービスを開発したい企業を支援する「Open Local Platform(仮称)」を今夏にも提供する。地図情報のAPIに加えてストレージも提供するSaaS型の仕組みを採る。
これは4月3日に東京都内で開催された位置情報関連のイベント「第3回ジオメディアサミット」において、ヤフーBS事業統括本部地域サービス本部の村田岳彦氏とR&D統括本部プラットフォーム開発部の佐藤伸介氏が明らかにしたものだ。
Open Local Platformには、地図API、拠点情報API、大規模ストレージの3つが含まれるという。地図APIはYahoo! JAPANのサービスやヤフーが提供するほかのAPIと連携が可能。拠点情報APIは、店舗などの拠点情報を検索、配信する。ストレージは投稿された拠点情報などを集積したり、地図情報を配信したりするのに使うことを想定している。
佐藤氏はこのOpen Local Platformを使った例として、東京近郊でどの辺りにラーメン店が多いのかをヒートマップのように表示した地図を示した。また、建物の高さなどのデータを持っていれば、3次元地図を作ることも可能になるという。
ヤフーではコンテンツプロバイダーや一般の開発者、システムインテグレーターなどにも幅広くこのプラットフォームを提供していく考え。ただし、具体的な提供方法などについては明らかにしていない。米国では米Yahoo!がウェブアプリケーションを位置情報対応させられる技術「Fire Eagle」を公開しているが、Open Local Platformとは異なる技術だといい、両者は連携できるようにしていくとのことだ。
ヤフーは2004年に民事再生法の適用を申請した地図会社のアルプスの事業を継承。2008年4月に吸収合併していた。また、ユーザーがオリジナルの観光地図を作れる「Yahoo!地図ワイワイマップ」や、動きのある案内図などを作成できる「うごけ!道案内」などのサービスを提供している。
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