CTIA 2009を振り返る--モバイルアプリケーションの注目トレンド

文:Jessica Dolcourt(CNET News.com) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年04月09日 07時45分

 CTIA Wireless 2009では、モバイルソフトウェアの重要な興味深い傾向がいくつか見られた。その中心にあるのは、オンラインのコンテンツ管理、統合コミュニケーション、VoIP通話だ。

リモート管理

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 オールインワンのモバイル受信トレイの分野では、SkydeckとRocketVoxがオンライン受信トレイのテーマでさまざまなサービスを紹介した。そのサービスでは、テキストメッセージ、ビジュアルボイスメール(音声をテキストに変換)、VoIP、アドレス帳の組み合わせをいくつか管理し保存できる。この分野の発展とともに、近く開始される無料サービス「Google Voice」がこれらを打ち負かすものとなるか、少なくとも先を行くものとなるだろう。

 Microsoftも同社のオンラインモバイルバックアップおよび同期サービス「My Phone」のベータ版開始を発表した。ボイスメールは現在このサービスに含まれていないが、連絡先、予定表、タスク、写真、文書のバックアップと管理は含まれる予定だ。

 Sharpcastは、「BlackBerry」携帯電話向けのリモートアクセスアプリケーションを一新した。BlackBerry向けの「SugarSync」では、オフィスソフトウェアが搭載されていれば、文書を開き、編集して保存できるようになった。前のバージョンでは、写真を表示する機能のみだった。

コミュニケーション

 ビジュアルボイスメールのみの分野では、YouMailがBlackBerry向けと「iPhone」向け(まだリリースされていない)の機能豊富な管理アプリケーションを紹介していた。携帯電話キャリアにソリューションを販売しているMoviusは、「Motorola RAZR」のような大量に出回っているフィーチャーフォンの所有者に対して、SMSを受信するというローテクな方式を紹介していた。そのSMSでは、ボイスメールを残した相手の名前と、コールバックするための番号が表示される。

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 emozeは、Symbian、「Windows Mobile」、Java携帯向けのコンシューマー直結のアプリケーションを販売していた。これは、メッセージを80%圧縮して、テキスト形式、リッチ形式、HTML形式の電子メールを携帯電話に転送するものだ。このフリーミアムアプリケーションは、特にローエンドのJava携帯に対しては、バッテリを使い果たしたり、処理能力を占有したりすることなく、携帯電話の基本的な機能セットを高めることに焦点を当てている。

 3deepのアプリケーションは、ここまで紹介したアプリケーションの中間のような存在だ。GPSによる高度なロケーション認識機能と、ソーシャルアドレス帳を組み合わせている。その結果の1つとして、友人が電話を切ると知らせてくれる機能がある。これにより、ほかの相手に邪魔されることなく電話をかけられる。

VoIP通話

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 当然ながら、VoIPに強く、ルクセンブルグを本拠地とするSkype Technologiesから、iPhone向け「Skype」とBlackBerry向けSkypeのニュースが届いた。だが、精力的な競争相手であるTruphoneも、固定電話と携帯電話への、月額料金が定額のVoIP通話プランを発表した。「TruUnlimited」プランは、38カ国の固定電話への通話を月額15ドル(英国通貨では10ポンド)未満で、モバイル版のTruUnlimitedでは、68カ国の固定電話と携帯電話への通話を無制限で、月額約40ドル(25ポンド)で提供する。

 2009年は間違いなく、これらのテーマでさらに多くのものが登場することを期待できる。さらに、次々と登場するモバイルアプリケーションストア、白熱するブラウザ戦争、特に「Opera」と「Firefox」の競争が加わる。Opera Softwareは、Operaを携帯電話にプレインストールしようと努めており、Mozilla FoundationはFirefoxを軌道に乗せようと努力している。新しい「Internet Explorer Mobile」や「Skyfire」、そして「BOLT」モバイルブラウザなどの新興勢力からも競争が起こるだろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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