指紋認証のディー・ディー・エス株が暴騰--サン・クロレラの株式取得が背景に

 指紋認証ソリューション開発のディー・ディー・エスの株価が暴騰している。3月12日には上場来初の1万円割れとなり、翌13日には8700円の安値を付けたが、この安値を付けて以降、株価は反転。連続ストップ高を交えて上昇を続け、4月6日には3万8000円まで上昇した。1カ月弱で、株価は4倍以上に上昇した。

 ディー・ディー・エスはセキュリティ意識の高まりを背景に需要増加が期待されていた有力ベンチャー企業だった。しかし、業績は低迷。指紋認証事業の低迷に加え、周辺ビジネスも苦戦し、2007年12月期業績、2008年12月期業績は連続で赤字に陥っていた。

 今期は黒字浮上する見込みだが、市場の信頼度は低く、株価は一貫した下落基調が続いていた。追い打ちを掛けるように、2008年12月期の決算書に対して監査法人が意見不表明とし、警戒感はさらに強まった。継続企業の前提に疑義の注記も付いており、財務面は危機的な状況だ。

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