Microsoftは、百科事典に関連した事業から手を引き、これまで長きに渡って提供してきた「Encarta」の製品提供を打ち切ることを明らかにした。
Ars Technicaの報道によれば、Microsoftは、すべてのEncarta製品群のオンライン提供を、2009年10月までに停止する予定であるという。唯一の例外としては、2009年末まで提供が続く「Encarta Japan」がある。また、オンライン百科事典との連動機能が含まれた有料ソフトウェア製品の「Microsoft Student」および「Encarta Premium」の販売も打ち切られることになる。
Microsoftは、公式サイト上での投稿を通じ、今回の決定が、参考文献を用いる人々のスタイルの変化を反映したものであると述べている。同社は、名指しで「Wikipedia」に言及こそしなかったものの、このところ百科事典をめぐって、大きな変化が生じてきたことは記憶に新しい。
Microsoftは「これまで何年も、Encartaは、世界中で人気を集める製品となってきた。しかしながら、伝統的な百科事典や参考文献というカテゴリは、変化を遂げてきた。現代人は、以前とは大きく異なる手法で、情報を検索して活用している。現代の消費者のために、最も有効かつ有用なリソースの提供を目指す当社の目標の一環として、Encartaの事業の打ち切りが決定されることになった」と記している。
今回の決定は、Microsoftが1月に実施した、初の全社規模でのレイオフを含む経費削減の一環として、いくつか提供の中止が決まった製品に含まれることになる。
Microsoftは先週、汎用ウェブ解析ツール「Microsoft adCenter Analytics」ベータ版を終了すると発表した。2008年11月には、同社は、有料のウイルス対策製品スイート「Windows Live OneCare」の販売中止を正式に発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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