2008年第4四半期のNokiaの売上は、前年同期比19%減の165億ドルで、利益もおよそ69%減少した。Nokiaは、2009年に少なくとも10%の売り上げ減を見込んでいる。
悪化する経済情勢に対処するため、Nokiaの最高経営責任者(CEO)を務めるOlli-Pekka Kallasvuo氏は、2009年1月に開かれた四半期に1度の投資家との電話会議で、2010年末までに年間コストを約9億500万ドル削減する予定であることを明らかにした。またKallasvuo氏は、このコスト削減に伴い、人員削減に踏み切る可能性が高いことも認めていた。17日に発表された人員削減は、このコスト削減策の一環だ。
Nokiaは2月に、フィンランドのサロにある工場に勤務する従業員の2〜3割を一時解雇し、さらに少なくとも1カ所の研究開発センターを閉鎖すると発表していた。
景気の低迷で打撃を受けている携帯電話機メーカーはNokiaだけではない。市場調査会社IDCは、新しい携帯電話機を購入する消費者が減少しているため、2009年は全ての携帯電話機メーカーが不況の影響を受けると予想している。IDCが最近リリースしたレポートによると、同社は2009年の携帯電話機全体の世界出荷台数が2008年から8.3%減少すると見ているという。また、Appleの「iPhone」やResearch In Motionの「BlackBerry」といったスマートフォンの売り上げの伸びも3.4%まで鈍化すると同社は見ている。スマートフォンはここ1年間、携帯電話機メーカーの間で人気があった。IDCは2008年12月時点で、2009年のスマートフォン市場の成長率はおよそ8.7%と予想していた。
しかし、Nokiaはスマートフォン市場で他社に後れを取っており、IDCやGartnerはそれぞれ、レポートでNokiaの低迷を指摘している。Gartnerのスマートフォンに関するレポートによると、Nokiaの市場シェアは2007年の49.4%から2008年には43.7%まで低下したという。
Gartnerは、2008年第4四半期がNokiaにとっては特に厳しい時期だったと述べる。同四半期のNokiaのスマートフォンの売り上げは前年同期から16.8%減少した。また同四半期のNokiaの市場シェアは40.8%で、前年同期の50.9%から縮小した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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