しかし、Microsoftは単に競合相手と連携しようというのではない。「Office 14」の取り組みの多くは、過去の2〜3のリリースと同様に、Officeのビジネスプロセスとの連携も向上させることだ。SAPアプリケーションとリンクする「Duet」はこの取り組みの一例だが、これはOfficeドキュメントをそれだけで利用するのではなく、企業が自動的にOfficeドキュメントを生成し統合するのに役立てるためのものでもある。
「人々の作業は単独で行われる傾向がある。いつも人々が求めているのは、そのような作業を企業のビジネスプロセスへと拡張すること(手段)だと耳にする」(Leblond氏)
この取り組みの成果が市場に出るまでには、しばらく時間がかかるだろう。Microsoftは、Office 14の2009年中の発売は期待しないようにとすでに発表している。同社はこれまで、発売時期についてあまり多くの詳細を明かしていないが、Chris Capossela氏が先週のインタビューで、3年ごとに新しいバージョンをリリースする従来のMicrosoftのサイクルからそれほど外れることのないようにしたいと語った。
製品名については、少なくとも最近の傾向や、先々週にMicrosoftで誰かがつい口を滑らせたのを筆者が聞いたところから考えると、最終的に「Office 2010」になると思われる。
標準化作業に加えて、Microsoft Office 14の中心は、Word、「Excel」「PowerPoint」「OneNote」をブラウザ上で動作させる「Office Web Applications」を追加する点にある。Office 14とともに、Microsoftは「Windows Mobile」版Officeアプリケーションのバージョンもアップデートするだろう。ただし、このアップデートバージョンが市場に出回る時期は、現実には携帯電話メーカーの判断次第となる。
ブラウザベースのウェブアプリケーションは、Officeを「iPhone」で使用するのにも役立つだろう。Leblond氏によると、長期的には、Microsoftはもっと多くの携帯電話に取り組む必要があるという。「あらゆる種類の携帯電話でOfficeドキュメントを読めるようにしたい。これは重要だ。われわれはこのバブルの中にはいない」(Leblond氏)
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