Yahooは米国時間2月24日、収入源の主力を強化する取り組みの一環として、新しい広告ターゲティング機能を導入した。これには、ユーザーが検索した対象に基づいて広告を選ぶ技術などが含まれる。
この技術は「Search Retargeting」と呼ばれ、ユーザーの行動に基づいて広告を調整する新機能3つのうちの1つだ。残りの2つは、広告主が自社サイトでのユーザーの行動に応じて広告を調整できる「Enhanced Retargeting」と、広告主がユーザーの年齢などの要素に応じて検索結果の隣に表示される広告を調整できる「Enhanced Targeting」だ。
Yahooはこれまで、検索結果の隣に表示される検索広告と画像や動画などのディスプレイ広告という両方のオンライン広告フォーマットを提供できれば、会社は強力になると主張してきた。同社は実際に、この持論が正しいことを証明するために、検索結果の隣にディスプレイ広告を試験的に表示し始めたが、これはライバルのGoogleが行っていない試みだ。
新しい最高経営責任者(CEO)のCarol Bartz氏は、Yahooは事業部門単位でバラ売りされるより、全体でまとまっている方が強くなれると考えている。もちろん、Yahooが仮に検索事業を売却していたとしても(MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏は、その可能性にまだ関心を持っていることを示唆した)、提携を通じて検索エンジンを利用し、ディスプレイ広告のターゲティングに役立つ同様の検索クエリ関連データを入手できただろう。
今回の新しいターゲティング技術は、オンライン広告が印刷物やテレビ、ラジオ、掲示板を使った従来型の広告より有利な点を示す一例だ。少なくとも理論的には、ユーザーの特徴や行動が、広告主が到達したいと考える層かどうかを示唆し、一定の条件を満たしたユーザーに向けて広告を表示できる。ただし、検索広告は、特定の検索キーワードに基づいて選択されるので、以前からこれに近い能力を備えていたと言える。
Yahooは、広告事業が景気後退のあおりを受けているが、この新技術によって広告オプションの魅力が高まることを期待している。
YahooのAdvertising Marketplaces Group担当シニアバイスプレジデント、Michael Walrath氏は声明で次のように述べた。「景況が引き続き広告予算を押し下げる圧力となっているため、マーケッターはすべての出費に関して説明責任の向上を求めている。Yahooの新しいターゲティング製品は、検索広告およびディスプレイ広告の広告主が対象とするユーザー層に到達する能力を大幅に高め、効率と説明責任の向上をもたらすものだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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