Yahooの主要広告事業には検索広告とディスプレイ広告があるが、別立てではなく組み合わせた方が強力になるというのが同社の持論だった。その主張の真否が試されることになった。
米国時間2月18日に投稿されたブログ記事によると、従来の検索広告が短い文字列とウェブリンクを表示するのに対し、試行中の「Rich Ads in Search」では検索結果とともに画像やビデオなどのディスプレイ広告が表示されるという。オンライン広告では現在Googleの検索連動型広告システムが主流だが、これによりYahooとGoogleの競争に新たな幕が開いた。
Yahooは自社が検索広告とディスプレイ広告を共に持っていることは戦略的に有利であると述べる。例えば検索語を基にしてディスプレイ広告をより適切に絞り込むことができるという。しかし、これまでは検索広告とディスプレイ広告の操作は大きく分かれていたため、両方に広告を出す場合は、広告主がそれぞれのシステムを別途に操作する必要があった。
それが今、変わろうとしている。2008年第4四半期からテストしてきた「Rich Ads in Search」を、招待制のプログラムとしてより広く開放したのだ。同社の広報担当Kristen Morquecho氏が19日に述べたところによると、2009年内にはPanama検索広告技術に統合し、Yahooの広告販売担当が介在しなくても、広告主がセルフサービスで利用できるようにするという。
Yahooのディスプレイ広告は広く利用されており、これによりオンライン広告における力関係が変わる可能性がある。現在、Googleは検索市場で最大シェアを誇っているが、Yahooのシェア約20%は決して小さくない。広告主の選好次第では、インターネットの開拓者であるYahooに増収をもたらす可能性がある。
Googleもクリックすると画像が表示される小さなアイコン「Plus Box」の実験をしているが、検索結果にディスプレイ広告をつける試みはしていない。Googleは2008年にDoubleclickを買収したが、今もYahooがディスプレイ広告技術を主導している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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