「iPhone」ユーザーの興味が持続する時間はとても短い。
Appleの「App Store」からのダウンロード3000万件あまりをPinch Mediaが分析したところ、iPhoneアプリケーション購入者のうち、購入した翌日にそのアプリケーションを実際に利用したのは30%にとどまった。日がたつにつれて利用者数は急減し、ダウンロードしてから20日後にアプリケーションを積極的に利用しているユーザーは5%に満たなかった。無料アプリケーションは利用者の落ち込みがより激しい。
これらは驚くべき数字だ。この傾向は新しいものではなく、2008年の8月にはGigaOM とTechCrunchが注目していたが、その時点でApp Storeは立ち上げから1カ月しかたっていなかったため、その利用モデルが続くかどうかを判断するのは難しかった。
それから7カ月経過し、アプリケーションが1万5000個、ダウンロードが5億件となった今でも、状況は変わっていないことが明らかになった。App Storeは依然として大いに活況を呈しており、ここ数カ月間AppleはApp StoreをiPhoneマーケティングの目玉とし、App Storeで提供しているビジネスおよびエンターテインメント向けのアプリケーションの幅広さと厚さを強調している。
しかし、ほとんどのユーザーがiPhoneアプリケーションにあまり魅力を感じないとしたら、アプリケーションの数がどれくらいかということは重要だろうか。App Storeは供給過剰気味になり始めているのではないかと思える。
Pinch Mediaの最高経営責任者(CEO)であるGreg Yardley氏は、少し違う見方をしている。Appleが構築したiPhoneアプリケーションの配信(および支払い処理)プラットフォームは非常に使いやすいため、ユーザーが気に入った新しいものにとても簡単に乗り換えることができるというのがYardley氏の見解だ。iPhoneには「購入前の試用」機能がないため、ユーザーはアプリケーションを思い切って入手せざるを得ない。ほとんどのiPhoneアプリケーションは無料であり、有料のものも非常に安価であるため、自分のニーズに最も合った1つのアプリケーションを慎重に探し回る理由はほとんどない。
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