サンフランシスコの調査会社Broadpoint AmTechのアナリストによると、NVIDIAのチップ「Tegra」が、Microsoftから近く登場するスマートフォンに採用されるという。
Broadpointはまた、いずれAppleもARMアーキテクチャをベースにしたNVIDIAのチップを採用するという推測を示している。
BroadpointのDoug Freedman氏によると、Tegraチップのデザインウィン(製品への採用)としては、HTCによる採用に続き、Microsoftのブランド名を冠したこのスマートフォンが2番目になるという。同氏は米国時間2月5日、次のように書いている。「両社のうち、2009年はHTCによる採用のほうがより重要になると考えている。というのも、Microsoftはこれまでキャリアと関係しておらず、携帯電話の認証での経験が欠けているため、同社が携帯電話を流通させるルートの点でいささか懸念があるからだ」
とはいうものの、Microsoftにこうした経験がまったくないわけではない。Freedman氏は電話でのインタビューで、「Microsoftも新しい市場に参入したことはあるし、確かにハードウェア事業を行っている」と答えた。「ユニット(の出荷)という視点から、この件がどのくらいの規模になるかを見ていくのも面白い」
Freedman氏は自分の調査報告について、単なる憶測に基づくものではないとしながらも、「それはMicrosoftがリファレンス設計として使っただけだった、という結末になる可能性はある。それはあり得る話だ」と語った。「しかし、Microsoft自身が電話機に取り組んでいることもつかんでいる」という。
MicrosoftのWindows Mobileグループ担当ディレクターのScott Rockfeld氏は、声明で「現時点で発表することは何もない」と述べている。「NVIDIAとは、スマートフォン業界と利用者の経験を前進させる革新的なソリューションの提供で引き続き協力していく」と同氏は言う。「Microsoftのプラットフォームは対応の準備ができているが、携帯電話に何を搭載するかは、最終的にはそれを作るハードウェアのパートナー次第だ」
Freedman氏によると、問題のスマートフォンはこれから6カ月以内に登場する可能性があるという。また、情報は「その製品の発売に関わるサプライチェーンから得ている」と同氏は話している。
Freedman氏は調査報告に、スペインのバルセロナで現地時間2月16日に開幕するGSMA Mobile World Congress(2007年までの3GSM World Congress)で、Microsoftが何か発表するかもしれないと書いている。ただ、これについては単なる憶測だという。
Broadpointは、Tegraが2009年後半、NVIDIAに約1億ドルの売り上げをもたらす可能性があると見ている。「われわれが公表した見通しは、この数字を考慮している」と、Freedman氏は述べている。
NVIDIAは過去に、TegraのプラットフォームがWindows Mobileをターゲットにしていることを明言している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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