ブラウザ「Opera」を開発するOpera Softwareが「Symbian Foundation」に参加することになった。Symbian Foundationは2008年6月に設立された非営利の企業連合で、Nokiaの主導のもと、モバイル向けオペレーティングシステム(OS)である「Symbian OS」のオープンソースプラットフォーム化を目指している。
Opera SoftwareのSymbian Foundation参加は欧州時間9月9日に発表された。同時に、アクロディア、ブライセン、エイチアイ、Ixonos、KTF、シャープ、TapRoot Systemsの各社も、同財団への支持を表明した。さらにはUiQ Technologyも新メンバーとして名を連ねている。Symbian OSが今後オープンソース化されれば、Symbian OS向けユーザーインターフェースである同社の「UIQ」やNokiaが開発する「S60」プラットフォームは実質的にこれに包含されてしまうにもかかわらず、UiQ Technologyは参加を決めたことになる。
Opera Softwareの最高経営責任者(CEO)、Jon von Tetzchner氏は9月9日の声明で以下のように述べている。「Symbianは、いつの日かウェブをあらゆる機器で利用可能にするというOperaのビジョンを最初期から支えてきた企業の1つだ。今日、このビジョンは現実のものとなりつつある。同財団に参加する機会を得て、トップに立つモバイルOSの継続的な進化を推進すべく支援することを楽しみにしている」
今回の発表以前の大きな動きとして、2008年7月には、「3」ブランドでモバイルオペレータ事業を展開するHutchison Telecommunications Internationalを含む多くの企業がSymbian Foundationへの参加を表明していた。同財団の設立メンバーには、Nokia(同社はSymbianの株式を追加買収して完全子会社化すると発表した際に、同財団を提唱している)、Symbian、Motorola、AT&T、NTTドコモ、Samsung Electronics、Sony Ericsson、STMicroelectronics、Texas Instruments、Vodafoneが名を連ねる。
また、Opera Softwareは米国時間9月9日、グラフィックプロセッサメーカーのNVIDIAと連携し、同社のブラウザ「Opera 9.5」について、NVIDIAの「Tegra」シリーズに最適化されたバージョンを開発することも発表した。Tegraは、「Windows Mobile」や「Windows CE」を搭載したモバイル機器への採用を目指して立ち上げられたコンピュータオンチップ製品だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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