Appleは米国時間12月16日、特にJobs氏の健康状態に関するコメントを拒否したが、Jobs氏が大幅にやせて登場した6月以来、がんが再発しているといううわさの否定に追われていた。Macworldの基調講演をPhil Shiller氏が務めることになったことは必ずしもうわさの裏付けにはならない。しかし、このことをどう受け止めようとも、Appleという会社はCEOのJobs氏よりも長く続くだろう。
Macworldとの結びつきが終わることで、Appleには、1年のうち最も重要なマーケティングプレゼンテーションを実施する新たな顔ぶれとその方法を導入するチャンスが生まれる。Appleは、何年にも渡り、Jobs氏以外の幹部にも基調講演の舞台を用意してきたが、最も重要なトピックは常にJobs氏が担当していた。
Macworldは常にJobs氏の伝説的なパフォーマンスと結びつけられてきた。現在のAppleの幹部で、その役割をそのまま引き受けたいと考えた者はほとんどいなかっただろう。しかし、Appleがこの機会を自らのイベントを展開する機会としてとらえ、より多くの幹部や従業員が、成長を続けるAppleの事業を語るのであれば、同社の方向性を打ち出す際にJobs氏への依存度は下がるだろう。そうすれば、Jobs氏がAppleの経営から離れるときがきても、イベントでビッグニュースを発表する役割をJobs氏以外の誰かが務めたという先例となる。
Appleは現在、その魅力をどんどん増している。今ほど影響力が大きく、業績の良かったことは過去になく、その影響力と資金力を活かして次の10年に向けた取り組みを行っている。
分かりきったことかもしれないが、今後のAppleの業績の大部分は、どのようなマーケティングを行うかではなく、製品の質にかかっている。それでも、過去5年間に渡るAppleの運命において、コンピュータエリートたちを熱狂させるAppleの並外れた能力が果たした役割を軽視してはならない。
Appleがテクノロジの有力企業であり続けるためには、その力は何らかの形で受け継がれなければならない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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